超時空爆恋物語 〜door☆pi☆chu〜
■ 短評 ■
巷では、ビッチ御前とかいろいろ言われてるけど、『木村ころや』だもの。
それよか問題を抱えているとしたら、システム-音声再生。
■ シナリオ ■
大きく分けて4つのルートから成り立つ、実に基本に忠実な安心出来る物語だった。

超時空モノ(?)としては、呼び寄せタイプになるのだろう。
時を超えて、古代娘との日常ライフをどこかお茶目に描きながらも、
日常パートの出来は流石木村ころやというライティングを魅せてくれた。
時々入る、こちら視点の展開もネタもタイミングが良い一幕であるし、
ただそれだけではない、〆時を誤らないシリアスパートも魅力の一つ。
キャラクターの属性も好き好きだとしても、死角の無い取り揃えだったと思う。
総じて、物語を眺めてみると、この規模にしては楽しませてくれたなぁと感謝できる。

勿論、規模というか出来というか、そういった総合的なモノになると、
もう少し尺と違った展開やあとひとひねりは欲しいかなと思わないでもない。
大本のルート、グランドルートと言うべきかメインヒロインのルートが強すぎて、
他の古代娘達のエンディングが霞む。そもそも後日談が備わっていないので、
もう少し感は否めない。
ただ、どのルートでも幸せな物語として幕引きされるのは個人的にも◎をあげたい。
■ グラフィック ■
OP、脱力系。ED、CG流し系。

キャラデザはまぁいいとしても、CGが可もなく不可も無く。
背景もあまりお金はかかっていない模様なのに・・・くの電だけインラインでムービーが入る。
そのこだわりは、漏れも理解した。

Hパートは1キャラ2〜3回。
輝夜はHシーンないよ!このロリコンどもめというか卑弥呼で我慢しろということなのだろう。
■ ヴォイス ■
まきいづみのここまでのローテンションキャラは珍しい。ずーっとぼそぼそしゃべり続ける。
特筆すべき事項だろう。

別に、DUCAが嫌いなわけじゃないんだが、
青葉りんごがキャスティングされているなら歌わせてあげればいいのではなかろうか、と最近毎回思う。
また最近フリーになったももぞの薫さんの名前も増え続ける様子でありますが、
この手もキャラも演じきれる何気に実力があるよねと、あっちを向きながら思う。
その他脇も硬い、大花さんもいつも通り良いキャスティングがされている。おいしい。
■ サウンド ■
OPもEDもそれなりな、なんっうかという感じ。これはあえてなのだろうか。
■ システム ■
基本的システム。

バグがあるわけでもないけれど、キャラの立ち絵ミス・誤字脱字も目立つ。
一番の問題は音声再生!
何が酷いって・・・再生されないとかそーいう致命的な奴ではないんだけど、

『ヴォイス再生されるのが遅い』

フェードアウトにチェック入れてるからなのかもしれないけど、そうだとしても
クリック後の間が1〜2秒ぐらいある。その後再生される。
皆様ご存知の通り、声ヲタながらも全音声を堪能せずに脳内でおっかけしながらのプレイだと、
最初の出だしがちょー肝心。それが遅れるこのシステムだとすげぇフラストレーションが溜まった。
テキストをわざわざゆっくり読まないとしっくりタイミングが来ないという状況になった。

難易度、易。
攻略時間12時間。
■ 総評 ■
過度な期待を持たなければ、期待値を下回ることはそうそう無いだろう、堅実な作品。
絵師のパワーが出力不足な点を除けば、まぁ普通に遊べる。
大切なのは、この規模の作品でもある程度に仕上げられたということ。
うむ、今回も木村ころやは平常運転であったし、次もおっかけてみたいと思う。
■ 74点 クラス B ■