塵骸魔京

■ シナリオ ■

過度に単純化した二択は、複雑な現象を捨象し、単純な世界観を刷り込む洗脳の常套手段だ、そんな単純な手法に答えるのが無意味だと言っている。

魚人の女王も、風邪のうしろを歩むものたちも、みんな今日を生きていた。その向こうに明日があった。
けれど・・・・・・あなたは、明日のために今日を捨てている。


ニトロは死んだ!!何故だ!!
(´-`).。oO(シナリオが悪いからさ・・・)

なんっうか、冒頭の言葉が劇中に出てくるのですが、この一言はこの「塵骸魔京」というゲームを指してるとしか、思えないわけでして、世界を否定しているのに、世界を構築している理がコレというのはなんともお粗末ではないかなと思った次第であります。

とはいえ、今年の一月に発売された天使の〜よりはまぁマシかなと。
荒唐無稽、大いにに結構であります。
でもそれは、ところどころ破綻いる設定、シナリオの辻褄とは話は別なわけでして。
違和感はあります。

今回もシナリオは3ルート。
今回はルートのお勧め手順はありません。
各ルートとも、最後の選択肢ないし、最後一つ前の選択肢でエンディングが変わります。
エンディングは、バット含め全てで34。物語が終わるものはFinが付きます。
そして、エンディングのラストでCGがでるのがトゥルールートなのではないでしょうか。

物語の根幹は、人と人以外の、人外と呼ばれる存在の物語。
ニトロらしさ溢れるシナリオではありますが、らしさとは何かという問題から解決しなくてはいけなくなるので、その点については放置します。

相変わらず死にまくります。意味もなく。
某ルートでしか生き残れないキャラもいますw

そんな中で、今回このゲームで感じたことは、テーマである、共存もしくは、栄光と繁栄の光と影であって、
またどちらにもある、正義をかざしすぎて、もっと言いたいことはシンプルな筈なのに難解なシンナリオになってるなぁと。
そう思いました。光の浴びないキャラになんとかしたいという、ライナーノーツの言葉もありますが。
別にいらないなぁと。もっと新作がんばったほうがいいよと。

というかテーマが最近のニトロはこの手のしかないのでしょうか?
馬鹿の一つ覚え、みたく連発する姿勢には、正直、落胆の一言に尽きます。
■ グラフィック ■
演出、グラフィック、相変わらずよい出来です。
武器の出来、アーティフクトの書き込みは流石といえます。

あと無駄に熱い演出、イグニスルートのラストの田中に対する演出はまじ最高だと思いました。
演出の問題ではないんだなぁ・・・。
■ ヴォイス ■
今回は別段有名な声優はいないと思います。
全体的なレベルは高いと思ってもらってかまいません。
■ サウンド ■
ニトロサウンドです。
妙に今回、中華的アレンジが多いのが気になりました。
あとは、エンディングがいつもと違って大人しい感じになっています。
悪くはない。
■ システム ■
基本システム搭載。
選択肢に戻れるのは良い。

ただ何故か知らないけれど、無性に重い。システムが。
ストレスを感じた。

全部のルートクリアすると、コンバートモードが出現します。
アホ絵に変わります。
■ 総評 ■
なにか、またやっちまった感の強い作品です。

これからも、この線で行くなら、考え物かもしれません。

エンディングを数多く用意するのはいいのですが、ただそこにフラグとして置くというのはどうかと。
少しでもシナリオに意味を持たせるエンディングでないと数が多くたって意味がないかと。
そう思う。

作品自体は、つまらなくもない。でもニトロ全体の流れからしたら、一体なにがしたいのかなと。
ニトロで良かった作品、ファントム、ハロワ、デモンベイン。
よく考えると三作しかない。
この共通項は・・・。

よく考えて欲しいところであります。
なんか非常に厳しい言葉ばかりになってしまいましたが、好きなソフトハウスだからこそ、
と受け取ってもらえるとありがたいです。

好きなキャラ、風のうしろを歩むもの。
■ 68点 クラス B ■