恋神 |
■ 短評 ■ |
本編よりもその後の世界の行く末が気になって仕方ない。 |
■ シナリオ ■ |
太古より神々が光臨した土地で、アマテラスが音頭をとって、 相互理解の為、仲良くするためにまずは教育だ! と、教育特区が無理やり出来ちゃったという世界。 その中で主人公と神サマが恋に落ちる。 みもふたもないと言えばそれまでだけど、兎にも角にも設定勝ちな印象がどうしても先行する。 神と人の交わりの是非も彼方へ消え去り、是として進行する。 ヒロインと主人公の交わり自体は様々な設定に彩れる発展系だが、 中身としては、既存と相違ないシナリオ。言い換えればよくある話である。 ベースが日本神話であるところは、 崩さず一般的に知られていない物語を広げたら良かったのではないか、 代わったもののPULLTOPの性質から考えればそんなこともあるわけもない。 どれだけツクヨミさんが「ぷりちー」かというポイントに全力を尽くしてくれた方がまだ意義があった。 現代モジュールを用い、スラングを使いこなす神……、ギャップを作ればいいというものではないと思う。 問題解決、渉外という担当をメインに与えたのは賛否両論あるとは思うが、 であればアマテラスが起こす大きな枠だけでは無く、 トラブルシューターとしてあの世界で起こる様々な軋轢当をいなすシナリオであって欲しい。 そうすれば、もう少し設定に負けないシナリオが出来ていたのではなかろうか。 とは言え、この魅力的な世界で起こる大小様々な事件に巻き込まれ、 巻き込み周囲との絆で乗り越えていく人間の有様というか、 主人公の強さというのは見ていて気持ちの良いものである。 |
■ グラフィック ■ |
ムービーのSDがちょっとアレな感じの等身というかSDだからなんだけれど。 しかし、勢いがあり、原田さんの普段聞けないような楽曲で印象は強い。 キャラデザ代わったけれど違和感ない。昔からこんな風であった気するのでそこ評価したいところ。 表情豊かなキャラクター群はPULLTOPのお家芸だと思う。 各キャラ、Hシーン4回ずつ。 |
■ ヴォイス ■ |
優希芹果さんが初出。 とは言え、順調に名前が増えていく有様ではある。何故かタマゴサンドが食べたくなるんだ。 五行さんのこめぇ〜に癒された。だいぶもう長い人だけれど、これからもがんばって欲しいと願う。 |
■ サウンド ■ |
OPはなかなか・・・。 BGMが気にならないけれど、放置して聞いているとよっぽど聞ける。 |
■ システム ■ |
基本的システム。 アイキャッチが可愛らしいんだけど、テンポ悪くなったね。 攻略時間、20時間。 難易度、易。 |
■ 総評 ■ |
思わず波動を感じるとか、スピリチュアルなことを書き出し始めそうになったけれど、 いつも以上にイケイケなPULLTOPだった。 ツクヨミルートの展開が個人的に、冒険した方なのではないかとは思うけれど、 やるならトコトンぶっ飛ばして欲しかった。どこぞみたいに。 不満という不満で言えば、各ルートのシナリオより、この世界の行く末を本気で見届けたいと思うトコロ。 変容確定であるが故にそこに物語が生まれ、育っていくのではないかなと思う。 切り取り方が一遍、断片なので掴みづらい。 なので最終ルートアマテラスがあるのだろう、あるのだろうと最後まで期待していたのだけれど、 途中まで進めて、ギャラリーのCG枚数を確認してしまった時点でゲームセット。 別にアマテラスでなくてもいいから、グランドルートの設置を強く希望したいものである。 |
■ 70点 クラス B ■ |