水の都の洋菓子店
■ 短評 ■
キラリと光るキャラ達の掛け合いに今後の可能性を見た。
■ シナリオ ■
片親で育てられた主人公が菓子作りの修行を行い、地元に戻ってくるというところから、
自分の店を決め従業員と共に山あり谷ありという感じの話なんだけれど、
それほど苦労している様子というのは描かれていない。
そこで新規出店で寡占とかどんなんだよとかは考えてはいけない。
売り上げベースで逆算して・・・とかのSLGでも無論ない。

鋭角なネタに冷や冷やしながら、それ・・・大丈夫なのw?などとその雰囲気でまったり楽しむ作品。

ヒロインと主人公の距離は鈍感ハーレム系なのでそれを目当てとしてもそれほど外れはない。
癖の強いキャラもいるけれど、それすらネタ扱いなのでメタ要素もあるけれど、
王道普遍な物語ではあった。
■ グラフィック ■
OPはデンカレに乗せてのムービー。

キャラデザも可愛いのだけれど、塗りがいいね。
CGと立ち絵の差もなくて水準以上。

各キャラ3回ずつ。
■ ヴォイス ■
良いまひるさんの例。
■ サウンド ■
デンカレのOPがタイトル画面でも流れる。
大抵タイトルのBGMというのはインストが多いのでふ〜んと思った。
■ システム ■
基本的システム。

なぞのノーマルエンドでのCG回収がうざったらしいが、まぁ回収しなくてもよし。

難易度、易。

攻略時間、9時間。
■ 総評 ■
惜しむべきは、フルプライスに対するボリュームというところではあろう。
けれど、蛇足もなくエピローグも完備しているので消化不良ということはない。

喫茶系の雰囲気を保ちつつ、ちょっとした魔法というスパイスがあるけれど、
その実、掛け合い系バラエティーというジャンルに属するかと。
調子の良い時の玉城琴也とか木村ころやタカヒロ系のテキストをもっと鋭角に攻めた感じのセリフ回しが、
ぐとくなくてその落差にからっと笑える。これは大切なことだよ。

オマージュは他人の褌で相撲をとりつつ本筋でいかにブレない物に出来るかというのが大事だと思うので、
この作品はそこはしっかり死守出来ていたのでまとまりがいい。

この規模、ボリュームではしっかりとした良作。
■ 74点 クラス B ■