七彩かなた
■ 短評 ■
内容が、タイムスリップとループ物。
それを敢えて「タイムリープ」と呼ばなかった所に最大級の評価を。わからない人は検索してみよう。
■ シナリオ ■
長いシナリオです、順当に行けば全7週しなくてはなりません。

「夏+バカンス+タイムスリップ+ループ」という語句をうまく組み合わせて作ったなぁという印象。
それを千世独自お得意の古典風味を交え、世界感を仕上げている。
テンポの良い会話の流れと、進行。
所々に挟む「ひまわり」の小ネタ披露、なかなか勉強になるし、用語解説の挟み具合としては良いと思う。

ループ物としての起点の終点の結び方が非常に爽やか、後味が良い。
ハッピーエンドが一番。

Hシーンについて、ヒロイン攻略順みたいなものがあるらしく、
一週目とかは特に顕著なのだが、おあずけ状態が続く。
このメーカーは濃いのでシナリオを崩すかなぁとか思ったけど、うまくまとめていた。

世界の舞台が前作と同じなので、前作をやっているとクスリとする部分はある。
やっていなくても問題はない。
■ グラフィック ■
OPムービー、EDムービー有り。
キャラデザは独特だと思う。前作からの引継ぎ。チビキャラデザインは良い物があると思う。
所々塗りが怪しいCG有り、背景等は問題なし。
■ ヴォイス ■
特になし。
主人公に声が付いているので、カットしてプレイしてました。
■ サウンド ■
今回はサウンドが優秀。
「In summer!!」等がいい感じに頭に残る。
そして何故か今回も隠しトラックあり、意味あるのか?
■ システム ■
基本システム搭載。パッチ出てます。
既読判定等が怪しい、文章とグラフィック演出の同期が伴われていない。
既読判定は特に、ループ物なので内容が同じであれば、例え違う周回でも飛ばせるようにして欲しかった。

難易度、普通。各キャラ2つエンドがあるので、取りこぼさないようにするのは骨である。
■ 総評 ■
まぁ、SF、FTの発想という点において、多少のネタ被り(敢えてパクリとは呼ばない)は、仕方ないと思う。
それを真剣にやるか否かという問題が大切なのであって、再現度が高い方がもちろん面白い。
その点この七彩かなたは、うまく消化しつつ、抑えるべきところはきっちり押さえて良い感じに仕上がっている。

キャラの立て方もうまいし、無難ではあるけれども、自分としては新鮮さに欠けるというか、王道というべきか、
安心して見ていられるけど、なんかちょっと物足りない気分になった。

どの切り口から見ても、まとまっていて良作なのではないでしょうか。


好きなキャラ、夕日。わんこ。
■ 75点 クラス A ■