Piaキャロットへようこそ!! 4
■ 短評 ■
相変わらず、目的意識が薄い主人公。
■ 愚痴 ■
母親に騙され、元住んでいた地域のpiaキャロへ丁稚に出される―という設定からのスタート。
まぁそこからして、Piaキャロで何かしたいという主人公では無いのだけれども。
陸上をやっていて、足を痛めリタイアしているという過去を持つ。
行かされてみれば、一緒に陸上をと約束をした幼馴染等との再会と新しい出会い。

原点回帰といえば聞こえがいいかもしれないが、確かに王道的要素ははらんでいるが、
相変わらずである、このストーリーのどこに面白みを感じる事が出来るのだろうか。

C77でF&Cブース付近を歩いていると、こんな声が聞こえた。
「Piaキャロって鉄板で面白くないよね〜」
付近で言うなよ・・・と思ったがきっと覚悟がある人なのだろう。
そこでふと思った。確かに、面白くない。
そもそもPiaキャロは面白い作品だったのだろうか、と。
だがその問いは前提が違う。そもそも面白くない作品を買い続ける馬鹿はあまりいないのだから。
きっと、前述の放言も今まで買い続けてきた人なのだろう。
例えそれが惰性だとしても、その裏にあるのは楽しかった記憶の筈。

漏れが面白かったPiaキャロの記憶というのは、やっぱり2である。
キャラクターにリンクした、パラメーターと成長する主人公がツボだった。
難関不落だったヒロインもそれを支えたと思う。
それが今の時代にマッチしないというのであれば、それでもいい。
斜め上にテコを入れて失敗した経歴もある。
だからこその原点というのも理解する。

しかし、この惨状はなんなのだろうか。
酷い立ち絵(よしみとアリスがオッドアイになっている等)は、
F&Cの昨今の事情を少なくても理解しているのであまりダメージは無いが、
嘘でもSLGモノに直したのであれば、このパラメーターの必要のなさに腹が立つ。
システムの頻繁にセーブ&ロードする場所に、クイックが無い。
どう考えてもSLGをプレイさせようという環境、システムでは無い。
話にリンクしているわけでもなさそうであるし、普通にプレイすれば全項目MAXに簡単になる。
達成感―というものを与える為のシステムではなかったのだろうか、SLGというモノは。
履き違えているとしか言い様が無い。
更に、日常パートとファミレスパートの単調さが目立つ。
隠しキャラもやっぱりいたが、初めからシステムの項目で露出しているので芸が無い。

こんな状況で楽しいとか面白いとか言えるわけがない。
ただそれでも作品としてどんなつまらなくても、
完成はしているので良かった、本当に良かった。
未完成の幻想は、もう辛いだけなのだから。
水軍キャラの二人は、まずまずこのラインの作品としては、楽しめた。
そこも救い、ありがとう水軍。

この先F&Cがどうなるのかなんて知らないけれど、
Piaキャロがこの先もう一度リリースされるのであれば、スタッフには考えてもらいたい。
そろそろ終わらせてください、有終の美で。
流石にこれで終わりなのは、辛い。一儲として。
FINALでもfinaleでもいいから。
少し考えれば、すごくよく出来る作品だと思う、ジャンルとして。
ユーザーが何故この作品が欲しいのかをもっとリサーチして欲しい。
GOとかGPとか作っちゃうメーカーだからなぁ、
あれで誰が喜んだのか、その総数が多いのか、しっかりわかっているのかなぁ。
ねぇ、稲村さん。

最後に「ぼくが考えた最強のPiaキャロ設定」を書いて終わりにしたいと思う。
主人公大学生、経済学部。
外食系のフィールドワーク先を探している。
『そのあまりに異端な』マネージメント思考を他企業から疎まれどこからも拒絶される。
そんな時、布教の煽りをモロに食らったpiaキャロの最後の店舗(他の店舗は、最大手外資系に合併されている)。
たまたまランチをとっていた時にヒロインとの出会いと何かしらのフック。
あーなってこーなって、腕まくりしながら出張る主人公がいて、再建計画が練られ。
個性的なスタッフと共に、かつての栄華を取り戻す話。
システムはまじアン系、月毎サマリーでフェアを決められて、シナリオに反映。売り上げ表示。
日毎のタスクは、オートでもOK。週毎選択。
スパンは1年ぐらいで。
展開はPiaよりでもいいから、Milky Wayぽい感じで。
このくらい厨ぽい方がいいと思います、思うだけです。
■ 64点 クラス B ■