ぴこぴこ〜恋する気持の眠る場所〜
■ 短評 ■
重たくなってしまった幻影であるmirageのイメージを拭えるのか。
■ シナリオ ■
────────────あいときずなのおとぎばなし。

と思ったらやっぱりタムーにハメられるといういつもっぷり。このブランドでもやりやがって・・・。

シナリオは軽快。進行は早いし、共通の割合もこの程度の手抜きであれば十分かと。
いつも作りこみすぎて風呂敷は広がりすぎて、にっちもそっちもいかなくなるという感じがあるけど、
規模を縮小して、作りを甘くしても十分面白いと思ったよ。
方向性さえ間違えなければ。
だいたい、期待も・・・漏れはちゃんと期待していたけどね!

ミコとナナのルートははっちゃけてた。特にミコルート、軍用機とか出てくるともうね地獄がすぐそこです。
えぇ、やりましたよ。いつものアレを。タムーおまえきたら・・・。
けど、やっぱり小規模ながらも見せ場がよくわかっていて、そこだけ異様にテンションたけー熱い物語にシフトする。
ギャップが凄いあるので気をつけましょう。

それに比べると凄い温度差があるキャラルートになる。
ただこれが通常である、あいときずなの物語なんだと思う。
前者がどっかぶっとんでるだけにおかしく感じる。
香里とデューイでもうひと山あれば、少し惜しい感じ。

あとはオマージュ全開で、何故か知らんけど純夏がいるんだぜ。
あれだよ、たぶんまたなんやかんやでぴこぴこの体に移されたんだぜ。
とかどこまで本気なのか疑いますが、ニヤリとさせてくれる。

主要キャラシナリオを終了すると、恐ろしい事にまだ続きそうな余韻で幕が下りる。
正直ここだけは、ここだけは ま た 病 気 が 出 た な。という所感。
また終われなかった、綺麗に終われない病。もしくは風呂敷を畳めない病。

なんであれだけ、よし〆た!という終わりなのにね。紫の内巻きが暗躍しそうです、髪だけに。
というわけで、まだもう少しφの冒険は続くんじゃ。
■ グラフィック ■
ageでは、紫で内巻の髪だと鉄板なんすね。

先行で期待を得られなかったのかの原因は間違いなくキャラデザでしょう・・・。
この緩さと幼さは限りなく事前期待をマイナスに働かせていた。
ただ、プレイをしてみると正直これはこれでありかな、なんて。と思わせられるだけのモノではあった。
やっぱりサガ製は一味違うわ・・・。とか思える。
でも正直主要キャラの幼さはどうにかならないものだったのだろうか。
世界観はこれでうまく回っているから力はあるのだろう。

舞台はやっぱり引き続き横浜あたりなんかねこれは。時間軸は異なりそうだけど。

OP、よく動く。
■ ヴォイス ■
なんという豪華キャスト。惜しむらくは、みるみるの使いとごろがもったいなすぎるぐらいだろうか。

やっぱり、理解して欲しいと心から思うのが、100人だかなんだかの投票だかしらねーけど、
ピカリンは誰がなんと言おうと四天王から退いて良いアクターではないんだよ!
なに・・・ッ、最近なにでプレイしても同じに聞こえる?
甘い、実に甘い。漏れもそう思うけど、いや特にNGとモロ被りだよねー
本質を理解して貰いたい、本質を。幅の広さを見せてもらってそこで、海が広いなと理解するのでもったいない。
だいたい、なんとかアフターとかで既に幅の広さを見てるんだ。
踏まえて、役柄からの最適化を果たしているんだきっと。
惚れた弱みあり、且つ気丈なツンデレを演じさせたら右に出る人はいないよ、いないよ。
大事な事なので二回「自分に」言い聞かせました。

主人公にボイスがあるけど、本当にいらないから。
■ サウンド ■
とくになし。

とか書いたら嘘ですこのゲーム。
FCの名曲を大胆にオマージュ。パクリじゃないよ。
だいたいマリオの地上と地下のBGMだけで、場面の雰囲気が想像できる出来るぐらい卑怯な名曲たちです。
■ システム ■
基本的システム。

ageのシステムは広い。幅が広い。横をうまく使えるシステムだなぁ。minoriまでは行かないんだけどさ。
基本的なセーブとかが決して使いやすいわけではないんだけどね。
それでもこれはこれで完成されているシステムだなぁと、いつも思う。

難易度、普通。
蓮ルートはないんだけどシーン回想があってその見極めが少し難しい。
答えは舞ルートと被ってました。ナナは蓮で進み最後の二つの選択肢で分岐。
初期周回固定。

攻略時間、18時間ぐらい。
■ 総評 ■
この程度であれば、いくらでも買わせて頂きます。
普通に作れば、いくらでも安寧な作品を作れるのにあえて変な風にエンターティメント性を発揮するがageだよね。
だけど、そこが面白いんだ。普通じゃないって凄いことなんだよ。

心配事があるとしたら、こちらの風呂敷広げすぎてしまって、本家の方にかかれなくなるとか、
そんなミイラ取りがミイラになるという展開が容易に予想できてしまうブランドなんで、
それだけは回避して欲しいところ。

でも結構この作品の舞台も掘り下げると結構面白そうよ? あれ・・・。
■ 78点 クラス A ■