さくらさくら
■ 短評 ■
身も蓋もなく言えば、面白かった。
■ シナリオ ■
瞬く恋、二つ・・・

というわけで胃が痛くなるような三角関係だと嫌だなぁと思っていましたが、
愉快な三角関係という緩衝材が入るように、ラブコメ要素が強かった。
その分すっきり、小難しい事を考えずに物語を受け入れられたとは思う。
すっきりか弊害かはしりませんが、結構安易な展開が多い、
それがこの手の作品の味であり良いところともいえますが。

ヤキモチを妬いたり、デレデレしたりとベーシックなスタイルですが、それを越えて安心する何かがあった。
序盤の晶と直樹の強烈なタッグには、本当にいらいらしましたが、
中盤を越えて主人公の性格が掴める頃には、なんとなしに受け入れられた。慣れって怖い。
重要な展開としての、Wさくらとのやり取りもさることながら、かき回してくれる周囲。
しかし、青山様が演じる、桐島さくらは本当に良かった。この手もやっぱりいい・・・本当にいい・・・。
洗脳だとしても、漏れは受け入れるしかないと思うんだ。
心を決める手順が意外にあっさりというのも、アレではありますが。

さておき、主人公がシフトしてからも三角関係という延長戦というシナリオはなかなか無いね。
直樹でのキャラ選択によって、主人公の選択が変わっているという進行もあーそうなんだと納得。
それを挟まないと、後日談形式の一番面白いところがプレイ出来ないというのも憎らしい。
と思って期待していたら、桐嶋ルートが乗っ取られたりと、油断できないゲームでした。
■ グラフィック ■
OP良し、昨年からのになりますが。

演出にしても、決まった1枚絵というのが随所で入ってくるのでテンポ良いです。

キャラデザ等グラフィックに死角なし。
Hシーン、回数、シチュエーションともに、十分かと。
■ ヴォイス ■
いつもの人たちです。悪くはないし、青山様も大好きですが、それよか!
男性キャラの方がワクワクした。
これに雅姫乃さん・黒木まゆさんがいたら第三種にしても良かったと思っている。
さぁ、みんなで考えよう。もう少しで、なんかいろいろ幸せになりそうかな。

っうかどんなBLキャスティングだよ・・・無駄じゃねーか!
■ サウンド ■
OPの茶太さん、sea-saw!!はなんとも和みます。 
■ システム ■
基本的システム。

パッチがver1.20までリリースされています。
大部分ボイスの修正とアイテムの再登録防止、バックログなど多岐に及ぶのであててからプレイしたいところですが、
一部こんなのもあるので、チェックしても良いかもしれません。

デフォメルメキャラ移動マップなど無駄に凝っていたし、サブルートとかもあります。
でも、CGとシーンの境目がほしかったかも、使いづらい。

難易度、易。
攻略時間、PCが調子悪かったので忘れた。
■ 総評 ■
さくらさくらを語る上で外せないのは、エロゲー業界お家芸の「延期」。
最近では珍しい小幅な延期ゲーでした。
この表は、発売決定日からの換算になっているので、他のゲームが大したことが無い期間になっていますが、
SNOWとかオルタとかは発表から換算すると、まぁとんでもないことになっているので安心してください。
RAMの「5」とかは8年ですから・・・。
また、延期理由早見表もあわせて知っておくと、ゲーム噛み締めてブレイすることが出来ることでしょう。

なんともハイクオらしい構成だった、前作のよつのは、「らしさ」が生きてると思う。
物語の締りとして、〆きらない展開で一部終わったと思ったら、FD部分も本作中でプレイさせるところとか。
ただちょっと余計な所がんばっちゃったから遅れてしまったんですよね?wそう信じたい。
にしても、序盤はともかく、中盤以降の展開は安心して読んでいられた。そしてバランスが良かった。
ぶつ切りの展開という謗りは仕方ないにしても、大筋なぞるだけの展開にならずに、
キャラクターとのやりとりを重視したと思えばそれほど苦でも無い。
個人的な好みで物を言えば、主人公がシフトするのはアリだとしても、繋げてほしかったかなとは思うが。

莫煩悩「なんでもないけど、これいいよ」に認定。1年半ぶり。
この賞は、断トツで凄いというわけではないけど、良作にラインに置いて一際安定した作品へ贈る賞。
5作目。過去受賞作品は「恋cute、こんねこ、青空の見える丘、Clover Point」。
■ 75点 クラス A ■