Worlds and World’s end
■ 短評 ■
前作と同様にデザインや構成が良いだけに、物語が非常に惜しいメーカー
■ シナリオ ■
終末系物語。

あるきっかけがあって、世界が別れ、死んだ世界とそれまでの世界と。消えた人間と残った人間。
という構図で進む物語。
結末としては、結局何故・どうして世界が分かればならなかったのか。という解は見つからず、不条理ではある。
ここの答えの押し出しが弱いと、カタルシスが得にくい。霧散してしまう。

大人になりかけの人間が放り出された終わってしまった世界で、
世紀末覇者伝になってもおかしくないところを、自戒と進むべき道を暗中模索しながら、助け合い
主人公が三人に分かれて進行し、それぞれの目的を満たす。
見せ所はちゃんと知っている物語ではあるんだが・・・。

最終ルートのWorlds and World’s endではあるが、結局は元の世界には戻れないシナリオ。
この作品において戻れるという選択肢は、作中に置いてはなかった。未来はしらんが。
ともすれば、最終ルートの焦点である残された側と消えた側でのやりとりという肝をどうしたか。
二つの世界の通信は不可ではあるが何かしらの奇跡で、主人公とヒロイン間のみメールが可能。
残された側は消えた人のことを忘れているという……設定。

まぁ、もう最後がどんな展開になるかというのは先読みに長けていなくても判る。
■ グラフィック ■
OPは茶太さんの甘い歌声に誘われるように綺麗なムービーに仕上がっている。

原画はアマクラ、前回も程よかったが、今回もほどほどw

Hシーンは全体的に薄いが、よくわからない描写のHシーンが数個。
別にキャラすべてのHシーンがなくてもいいんだよ、サブはサブ扱いしていいんだよ。
というメーカーの変な心使いというか遠慮が見えたりもする。だって、それなくてもいいだろ?
■ ヴォイス ■
いちごみるくがんばってたかな。
■ サウンド ■
特になし。
■ システム ■
基本的システム。

選択肢も少ない主人公ひとりに対して2ヒロインという割り当て。

難易度、易。
攻略時間、15時間。
■ 総評 ■
宣伝もいいけれど、中身もしっかりねという典型。

御幣が無い様にいえば、しっかり作られているんだけれど、あと捻りもしくは素直さが足りないと見える。
前回の作品もサバイバーな作品であったけれど、和姦ばかり。
今回もシチュ的に要素はあっただけに本能分が足りないかもしれない、シナリオ的に。
毒として機能している節が弱いと思った。

もちろんそんなの求めていない層に対して売っているだけかもしれないけれど、
であれば、もう少し路線を変更すべきじゃないかなぁ。
■ 68点 クラス B ■