ToHeart2 AnotherDays
■ 短評 ■
楽しければ、それでいいじゃない。前作脇役達の逆襲が始まります。
恋愛特異点も真っ青なストーリー、しかしこれが学園ラブコメってもんだ、王道よ。
■ シナリオ ■
甘酸っぱさは、どこへやら。だけど、ウブでネンネであの娘(死語)も今回ばかりは本気な様です。
そんなハイテンション、ヲタ心にキャッチーなラブコメです。
でもね、それが時代への対応だとも思うんよ。進化してるよ学園モノも。
一昔前のとは、似てるようでまた新しいモノになっているんだと思うんです。

攻略対象ルートは9つ。内、1ルートがダブルルート。合計10人です。
その10人がそれぞれ主人公を大好きになる。
ちょっと待って、前作のヒロインを-2にして、+6すると・・・、合計この世界で16人もが、
このヘタレキングの毒牙にかかったっうことっすか・・・。
このジャンルで、最強じゃないすか?孝之も誠も目じゃないっすよ。ボコボコっすよ。
これで勝ったとおもうなよー!

という、TH2もう一つの日々です。

それぞれのルートでそれなりの見せ場があり、主人公と結ばれる。
観ていて微笑ましいモノや、殺気立つモノいろいろありますが、
省略して、TH2のifルートである、このたまルートについて少し。

なんすかねこの発狂ルート。
たまねぇとこのみの強力タッグで贈る、あまやかしルートは。
これで殺意を主人公に覚えるなというのは土台難しい話だろ・・・常考。

しっかし、リーフのゲームは心が洗われる。やっぱりいいものだよ。
シルファさんルートなんてわかっていながらも、萌え転がる他ボクには対処する方法が無い。
ちゃんるさんには、凄い脇役が、
はばぁ結婚してくれ。
よっちのかしましさには脈々と受け継がれているキャラの系譜を、
まーりゃんの無法ぶりに、
ミルファさんのラブモンスターのドタバタに、
そんなキャラ達を許容してくれている世界感が漏れはとても好きです。
■ グラフィック ■
OPは今年最優秀候補ですなぁ。
作監/渡辺明夫・・・流石にアニメーター、全体的な作りは粋な物です。

しかしなにも無くとも、我等ちゃん様党員は、323儲なわけです。
カワタ絵もいいのですが、やっぱりちゃん様ですよ。ふみゅーん。

やはり、THの名に恥じない。一つ一つ細かい描写に好感が持てます。
前作、前々作通りの街並み、学園、キャラクターとその軸のブレない設定の細かさというものも、
背景にもまた現れていると思うんです。

ただ、一枚異次元を発見・・・。
■ ヴォイス ■
野暮な事はいいっこ無しだぜ、諸君。
確かに、昔の「このみ」と今の「このみ」はプレイすればわかる様な、
僅かな違和感では収まらないかもしれない。

だが、諸君!そんなことは些細な事だ。
全体的な、豪華絢爛且つ、質実剛健なキャスティングには眩暈に似た感情を覚えるだろう。
いいかい、諸君。迷わずミチルルートをやるんだ。
そしてロク役に耳を澄ますのだ。きっとヴァルハラが見えるさ。

というわけで、何故かLeafゲーから始まったあのムーブメントだっうのに、
ageに最初に浚われて行った、かの方が白だとしたら、
「こっちは黒だしますよ」っうそんな事これっぽっちも意識してないだろうけど今回のキャスティグに、
漏れ感激です。名実ともにTH一家です。
■ サウンド ■
Leafサウンドチームは相変わらず堅実です。
過去の遺産をうまく料理したアレンジにはただ、ただ唸るのみ。
とはいえ、社長が新たにヴォーカル曲書き下ろしていないのと、
なんでこの歌手なのかが不満といえば不満でありますが。いつも変えては来るから伝統か。
■ システム ■
基本的システム搭載。
このシステム凄い使いやすい!
かゆい所に手が届くようでありながらこのインターフェイスの簡易性。
アップスケーリングをデフォで搭載しつつも、このユーザーライクぶり。
ヴォイスパートの打ち切り場所も決められ、なによりも、観てよこのスキップの早さ・・・。
別段新機軸とかではないけど、洗練という言葉がなによりあてはまる。

難易度、普通。
若干、郁乃の全当り的な要素と、奈々子の差分回収を考えると。
それでも、一昔なら易の範疇だけどね。

攻略時間、20時間前後。今回もコンプリート絵あります。
■ 総評 ■
なんでこの主人公は、こんなにも、モテモテなんすかね。それにイラっとするのは正しいと思います。
あーうらやましいなぁ、正直そうでしょw海賊王とかよか、漏れは貴明になりたいです。
早く聡明な、どなたかが二次元にダイブできるモノを開発してくれないですかね。

へたにアニメとか間に挟むと、エロゲ特有の主人公視点を奪われるから、
冷静に客観視してしまい、脱落者が出るのでしょう。
そーいう意味では弊害らしきものは出ている気がするんだけど、
漏れアニメ観て無いし、問題なしです。どんとこいです。

まぁ確かに、隅っこにちょこっとの回数だと人は言うかもしれないけど、中身はそれなりに濃いと思う。
春夏さんとしそこねた、忸怩たる思いもあるにはある。
確かにそこをエロゲなんだからやれよ、という話だというのにも理解は十分出来る。

でも、登場人物が最後にはみんなで笑顔な――
いつ観ても幸せそうな話、世界という物を共有出来る、エロゲーこそが――THシリーズだと思います。

それがLeafという、メーカーの愛すべき真髄というものでしょ。
■ 84点 クラス A ■