あっぱれ!天下御免
■ 短評 ■
次が真なのか、猛将伝なのか、蒼天録なのか、タイトルはわからんけれど、
道が作られたあとのお祭りゲーがBaseSonの持ち味とするのであれば完璧な踏み台だっただろう。
■ シナリオ ■
総勢攻略対象24キャラによる江戸芝居。10周年ソフト。

物量による面攻撃が恋姫からのBaseSon得意技になりつつあるけれど、
そもそもONE2とか発売していた頃から考えると恋姫がなかったら立ち位置不明だったなぁと思う。
恋姫ですら、一作目はかなり色モノだった。真で安定して、萌将伝ですべてを昇華したわけで、
今作のあっぱれも、もはや次へと続くお布施街道の足がかりでしかない。

これは決して穿った見方ではなく、もはや事実であろう。
だから10周年記念タイトルだがこれが完成系ではなく数年は10周年タイトルが完成へ至るのを、
我々ユーザーは観察することを許されているわけである。
売り方としては分割とも呼ばないし、ユーザーの反応を見ながらの続編というスタイルで言えば、
Navelに近いものがあるのだろうが、VA系でひとつぐらいはこの手のメーカーがあってもいいと思うポジションの確立。
あとは、第二の「愛紗」を出さなければうまく回っていくだろう。

最近はCR必殺仕事人Wで主水がまったく漏れのうらみを果たしてくれなくて……、
あのサプライズボタンもまったく活躍しないので、
自分の手で引っこ抜いてスポスポ寂しく上下に動かしていた日々でしたが、
淺川さんの往水が見事なはまり役で楽しくクリックするお仕事ができました。あとは、竜が見たい。
とかもう少し、吉音が俵投げたりなどオマージュ戦法とかお約束に切り替えてほしいところではある。

とまぁそんな感じで、時代劇好きがやれば憤慨するか爆笑間違いなしな感じで、
それはそれは前作と同じ流れを引き継いでいるのでいろんな意味で安心してよいかと。
■ グラフィック ■
OPは、子太明のナレーションから始まるなかなかパンチがあるムービー。
そのワクワク感はなかなかのものかと。

原画家も多人数で統一性とかなにそれおいしいの?だけれど、
銭型をロリキャラにするとかまじどうすんだよ・・・とか思う。鬼平系だろ・・・。

キャラによってHシーンが異なる。
とはいえどれも、薄味な感じでライターの癖は随所に出るまでもない。
■ ヴォイス ■
よし、これでまたひとつタカヒロがいじるネタが増えたね!とか、別な方向性で喜ぶことにする。

民安の「事件!」っていうセリフはどこぞのニトロでスキップしても冒頭が再生されたあの作品でも、
それこそイヤッ!というくらい聞いたので、自分がなんの作品をプレイしているのかわからなくなった。
そーいうかぶりはやめてくれ。
■ サウンド ■
とくになし。
■ システム ■
基本的システム。

二週目から共通ルートを暗転スキップ(次の選択肢)できるようになるが、まったくもって使い勝手が悪い。
三回ほどキャラ選択ができるパートがあるのだが、三回選び切らないといけない制約がある癖に、
暗転スキップができない。また四章が大筋同じなのだけれど差込でキャラ別パートがあるので更にドン。
攻略の組み合わせがあるからなのか知らないけれど、かなりのストレスとなる。

難易度、普通。
攻略時間、35時間。
■ 総評 ■
前提としてあるのは、このくらいな出来であることは「わかってたよ」ということ。

まさに踏み台上等ではあるのだけれど、最近のBaseSonはちゃんと悪いところを修正してくるメーカーなので、
この作品の持ち味を殺した作品でない限り、それは限りなく合格ラインなのだと漏れは判定する。
■ 68点 クラス B ■