DEARDROPS
■ 短評 ■
イーディ様(戦ヴァル)がいた、キャスト非公開という奇跡。
■ シナリオ ■
若くして将来を嘱望された主人公が挫折を通して、異なるジャンルに触れ再び歩き始める話。

まさに、ベーシックなシナリオ。
なにを始めるにしたって、物語的にうまくなったり、
売れたりしないと展開にメリハリがつかないのは百も承知ではあるけれど、
逆にしっかり作ればこの手は面白くない筈がない。
ことオバイブの音楽モノである、今作二作目のDEARDROPSは、
前作のキラキラの変化球まじりだった作品とは距離を置いて、直球できたなという印象。
歌って読ませる物語としては、一流。

ただ、世間様が言うように、メインストーリーである律穂ルートだけが面白いと思った。
準メインのかなでルートも、物語的に語るべきところがあるので、まぁわかる。
しかし、サブ二人のりむと弥生はあまりにも冷遇。不完全燃焼の度合いはいかほどか。
もっと本当は設定なんかを見ればもっと膨らませることは出来だろうに。
もったいない、もったいないお化けが出るぞ。

その脇の甘さというか、完成度というか、どうせだったら1ルートのみ20時間のシナリオの方がまだ納得できた。
攻略対象は1人だけになってしまうけど、まぁそれでも・・・漏れはいいかな。

いや、何が根本的に不満だったかというと・・・、
ツインボーカル的展開を期待するだろ・・・、ロック的に考えて・・・・。
■ グラフィック ■
OPムービー、タイトル通りの表現で始まる軽快なムービー。今年の指折りでしょう。

キャラデザ、藤丸。FDから引き続いてだね。漏れとしては片倉デザインが好きなのでなんともかんとも。
ラインが違うと言われてしまえば致し方ないが、テイストとしては問題なかった。

Hシーン、各キャラ1〜2回、おまけ程度。まぁこれもいろんな意味で致し方あるまい。
■ ヴォイス ■
キャスト非公開なので、一切不明です・・・が!青葉さんが良かった。
あと、みるいいよみる。あの手のキャラ演じさせたらホントピカイチ。

うん、そういうことにしとこうぜ。
■ サウンド ■
今回も、すべて楽曲が魅力的。文句なし。
■ システム ■
基本的システム。

4ルートで律穂ルートがほとんどの時間を消費した。
ライブシーン中のオート進行は聴かせる為に必要だと思うんだけど、
二週目からはスキップさせて欲しい。

難易度、易。
攻略時間、16時間。
■ 総評 ■
なんでツインボーカルにしねぇんだよ!というのとサブが悲惨というこひとに目をつぶり、
律穂ルートだけで考えればとてもよく出来た作品。
特に、律穂ルートの野外ライブで、雨から陽が差すシーンなどは演出、楽曲を含めて鳥肌モノ。
あそこだけでも十分この作品の本懐を遂げたであろう。
とても実直な作品であっただけに今後の展開がぐたらないことばかりを望む。
■ 77点 クラス A ■