narcissu

■ シナリオ ■

眩しかった日のこと、そんな冬の日のこと・・・。

ねこねこの片岡ともシナリオです。

フリーの意欲作というよりは試験作。やってみたかったんだろうなぁと。
クオリティは十分です。同人ですが、位置づけは曖昧かなと。

シナリオに関して、死生観という言葉がモロに頭を過ぎりますが。
この手のゲームが好きな人にはおすすめ、そうでない人にもお勧め。
自分の中でどう消化するか、そーいうことでないのかもしれないけど、
何かを見つけるという作業は尊いはずです。

シナリオの内容に関しては、特に公式でもオープンに書かれてますし、受け入れてプレイするべきかと。

ラストの海のシーン、その前の場面のナルキッソスの丘。セツミの涙。
この空白の時間が、最後とても切ないモノに感じます。
そして、エメラルドの海のシーン、とても冬に見えませんが、現実なのでしょうか?
それとも・・・
結果自殺という幕引きですが、自分自身で選んだ結果というものは、
セツミの22年という人生でどういう意味を持ったのか、
余韻とは、こーいうことを言うのだと久しぶりに思った。
■ グラフィック ■
背景合わせて数点。
それがこのゲーム。
無いのではない、見せていないだけ。

効果的にブラックアウトを使えば、舞台を整えることも出来る。
■ ヴォイス ■
ヒロイン一人のみ。

このゲームに合うボイス、それ以上でも以下でもなく。

伝えるべき内容はないのかもしれない。
■ サウンド ■
曲数は少ないですが、ETCに他の楽曲が含まれております。
■ システム ■
基本システム搭載。

乗せてるのはねこねこのですから、問題ないです。
■ 総評 ■
keyはこれと同じ系統に1k払わせることにしました。
それを漏れは忘れていない。

よく出来たノベルだと思います。
無料だからとかではなく、作品自体の出来で判断しょうと思う。
テキストの短さについて、SSとして判断。
得点はなにがたりないとかでは無く、位置づけとして。
無論、好みという要素が大きく作用する。

ハッピーエンドもご都合主義も大好きですが、
場合によりけり、なにもどんな作品も等しく幸せな結果になるわけがないと知っているからこそ、ハッピーエンドが好きなんだ。
いや、そうじゃなかった。映えるもの、それぞれの持つ価値、そこまでを曲げて欲しくはないと思う。
だから、漏れはこの作品はアリだと思う。
■ 70点 クラス B ■