たまたま 〜となりの彼女は声優のたまご。たまたま生まれた恋のたまごが…
■ 短評 ■
タイトルが長い理由を教えてくれ。あえて言おう、「門井亜矢ゲーである」、と。
■ シナリオ ■
主人公は大学を休学中で、未来が見えない状況。
そんな主人公のアパートの隣に、声優の卵が引越してくる。その、出会いがもたらすものは。
未来の見えない学生と声優になろうと努力している声優の卵(咲)、この出会いは、どのように二人を成長させていくのだろう・・・。


こんなゲームの展開を見たかった。つまり違う、3行目が。

このゲームはそこまで踏み込めず、とりあえず恋人になるところまでで終わる。
まだ、互いの事は深くは理解できてはいないでも、お互い好きということはわかった。
だから告白、そして恋人。
この間に、主人公は咲とデートしてバイトするだけ、咲も声優をしているという描写は一切なし。
主人公に恋人は出来るけど、依然未来は見えておらず、声優の卵は今だ、孵りきれない卵。
だけど、運命という名の偶然で出会った二人の未来は輝いて見えるでしょ?
と、でも言いたげなラストだった。

それなら、この設定の意味は?あれ、必要なくない?

なんでこんなおいしそうな設定を活かせないの?
まんま『REC』でいいじゃない、咲=赤でいいじゃない!!!
そこをエロゲーという範疇と、豪腕門井亜矢で描かされば、勝ち戦じゃないの。
何故、シナリオライターはそれを理解できないんだよ。

物凄くその展開を期待しただけに、失望した。
というか、この物語のあらすじ、設定を見て、それに期待しない奴がいるのだろうか。
他にも、声優の内情を描くとか、主人公の再起物語とか、いろいろあるだろうけど、それでも良かった。
でも、一切なにもフォローなし。
なんだかなぁ〜。
■ グラフィック ■
OP有り。
このゲームの全ての点において見所は、門井亜矢のキャラデザというところ。
確かに、CGは愛らしいキャラがポップに描かれていて、とっても美麗。背景も丁寧に作ってある。

しかし、全然関係ないけど、門井亜矢も凄いクリエーターだとは思うが、もう全盛期は過ぎているし、
固定の儲もどれだけいるのだろう。とか言うと怒られるんだろうなぁ。
つまり、それだけでは売れないだろうにね、ということ。
柊は、夫のエロゲが出来たら30kまでは出せる。そんな覚悟。
■ ヴォイス ■
フルヴォイス、青山ゆかり嬢在中。
本編を涌井咲という名のキャラを涌井咲という声優が演じているのだが、
なんのタイアップなのかわからないけど、イマイチ魅力を感じる事が出来ない。
■ サウンド ■
特に無し。
■ システム ■
基本システム搭載。難易度、普通。

攻略対象キャラが二人。
莉子の攻略が若干が難しい。ポイントは16日にデートイベントを入れない事。
後は、本編内の「アヤシイメール」を参照の事。

久しぶりに、セーブ&ロードゲーム。手間がかかる。
主人公の行動制限としてバイトが存在するという、妙な縛りがあり。
意味を感じない。何故それをもっと活かすことが出来なかったのか。
■ 余談 ■

〜はじめに〜

この項だけ独立したものと考えてください。プチ叫び系?に挑戦してみようと思う。
そうさせる何かがこのゲームにはあったのです。うざかったら、読まなくても一向に構いません。でも点数は一番下にあります。
このゲームの本質は上記の項までで、済んでいると思います。
むしろ足りないとしても、他のサイト様がやってくれるっっっっ。
漏れはこれをやらなければ気がすまないというか、使命なのです。ここを突っ込まないと、漏れが漏れじゃなくなる。




さ〜て皆様、美少女ゲーム、普通のゲーム、映画でもいい。
EDロールというのはキャスト、スタッフを紹介する物だということは、知っていると思います。
クレジットされる最初の部署、アニメだったら大抵、声優から始まると思います。
まぁ、エロゲーにおいてもその大抵という枠は当てはまると思います。



しかし、このゲームは、そんな固定概念を打ち破ります。



無論、クレジットの順番はどうでもいいとは思う。問題はこのゲームでEDロールで一番最初に出てくる名前。
賢しい読者様なら、ここまで言われたら解るかもしれません。
なんだと思いますか?
そう一番最初のクレジットに出てくるのは・・・、






















Copyright 2006 BANANA shu-shu





( ゚д゚) ・・・



(つд⊂)ゴシゴシ アレ、オカシイナー



(;゚д゚) ・・・



(つд⊂)ゴシゴシゴシ



 _, ._
(;゚ Д゚) …!?






おおおおおおいいいいいぃぃぃぃぃぃぃい。



そこまで門井亜矢なのか・・・。っうか単騎かよ。

笑ったよ、笑うしかないだろ。


・・・というか、笑うところなんだよね?



監督でも、声優でも、会社でも、脚本家でもなく、原画家からクレジットが始まるゲームが今だかつてあっただろうか?

しかも、この後は普通に何事もなかったように、キャスト紹介が始まります。

貢献度、そんな言葉が頭に浮かびます。


新人メーカーが初回ゲームの絵師起用に門井亜矢、というのはもの凄く思い切ったことだとは思う。

でもさ、同人じゃないんだし、企業ならこの後も考えなければならない筈、

毎回、絵師で売りにしていくのは辛いだろう。

この戦国エロゲー界に切り込むには、この上を越えて行かないといけないと思うんだ。

絵師、それも重要な構成要素ではある。絵のないエロゲに商品価値は見出せない。

でも、それで十分というわけでは勿論・・・そうではない。

強力な絵師、というのはそれだけで武器になるけれど、それを如何にうまく料理できるか、

そこが、全体的な出来に関わってくる。絵師だけで潰れていくところなんて今までいくらでもあった。

逆に、絵師が良いだけに・・・他が霞むなんていうこともある。その真逆のケースもある。

必要なのはバランス。

それを考慮して、このゲーム内容と、このクレジットを見るに、未来が見えないよと。

柊はそう思います。
■ 64点 クラス B ■