【レビュー】青空の見える丘|属性萌えと雰囲気の融合、安心して楽しめる“なんでもないけどいい”作品
評価:76点(クラスA)|ジャンル:学園恋愛ADV|ブランド:feng
■ シナリオ
「全体的な出来が良く、物語の破綻もなく、奇跡に頼ったご都合主義もない」──そんな安定感のある雰囲気ゲー。
属性を前面に押し出した“属性突破型”の構成ながら、それぞれのキャラがしっかりと魅力を持っており、安心して楽しめる内容です。
ツンデレ(伊織)を前面に出しつつも、実はクーデレ(翠)や幼馴染、妹、黒キャラ、ネタ枠といった多彩な属性が揃っており、ツンデレに頼りきらないバランスの良さが光ります。
日常をまったりと楽しむ構成で、キャラ同士の掛け合いや空気感が心地よく、まさに“楽しめた者勝ち”の作品。
ネタの使い方も控えめで、外伝での応酬に留めているあたり、作品の雰囲気を壊さないよう配慮されているのが伝わってきます。
■ グラフィック
キャラデザは魅力的で、特に男キャラの光一は某“フラガ姉さん”に見えるというネタ感もあり。
背景はリアルというよりデフォルメ寄りで、作品の柔らかい雰囲気にマッチしています。
OPが各話の冒頭に毎回挿入されるのはややテンポを損なう印象もありますが、ミニキャラ演出や次回予告の力の入れ具合は好印象。
■ ヴォイス
全体的に演技は安定しており、特に問題なし。
ただし、柊花役の近藤さんの濡れ場演技にはやや違和感を覚える場面も。
■ サウンド
可もなく不可もなく。作品の雰囲気を壊さない、無難な仕上がり。
■ システム
基本的なシステムは一通り搭載。
インターフェイスはやや無骨ながら、操作性に問題はなく、ユーザーライクな設計。
■ 総評
「なんでもないけどこれいいよ」作品に認定したくなる、安心して楽しめる一本。
属性ゲーとしての完成度が高く、ネタの使い方も節度があり、全体のバランスが非常に良い。
雰囲気ゲーとして一歩進めば“名作”のレッテルも見えてくる、そんなポテンシャルを感じさせる作品です。
翠の「兄くん」呼びには、思わずニヤけてしまう人も多いはず。
すべての要素がこのレベルでまとまっていれば、地雷も減るのでは?と感じさせる、丁寧な作りの好例です。