【レビュー】CLANNAD|家族と絆の物語──Keyが贈る、涙と再生の学園ADV
評価:88点(クラスS)|ジャンル:学園恋愛ADV+ファンタジー|ブランド:Key
■ シナリオ
『AIR』から4年、Keyが満を持して送り出した新作『CLANNAD』。
笑い、友情、家族、愛、絆──それらすべてが丁寧に紡がれた、心の琴線に触れる物語です。
学園編では、個性豊かなヒロインたちとの日常を通して、笑ったり泣いたり怒ったりしながら絆を深めていきます。
そしてAfter Storyでは、さらに深いテーマへと物語が進行。
攻略はやや複雑で、光の玉を集めることで真のエンディングに到達する構造になっています。
各キャラのルートには、それぞれに感動的なクライマックスが用意されており、特に渚、ことみ、智代、杏ルートは印象深い展開が待っています。
ラストの幻想世界と少女の物語は、プレイヤーに解釈を委ねる“大人な読み物”として、余韻を残す構成になっています。
■ グラフィック
原画は樋上いたる氏。
『ONE』の頃から比べると大きく進化し、背景や演出も丁寧に仕上げられています。
商業レベルに達したといっても過言ではない完成度です。
■ ヴォイス
PC版ではボイスなし。
DCやPS2などの移植版ではフルボイス化されており、豪華声優陣による演技が作品の魅力をさらに引き立てています。
■ サウンド
音楽は折戸伸治氏が担当。
OPはLiaさんではないものの、挿入歌で彼女の歌声が聴けるのは嬉しいポイント。
BGMもKeyらしい繊細な旋律で、物語を彩ります。
■ システム
セーブ・ロード・バックログなど、基本機能は完備。
「前の選択肢に戻る」機能や、右クリックでのシステム呼び出しなど、操作性も良好です。
光の玉を集めるためには、特定のキャラルートや選択肢を通過する必要があり、攻略には根気が求められます。
■ 総評
久しぶりに涙腺がゆるむ、そんな作品でした。
衝撃的なラストというよりは、じわじわと心に染み入る感動が特徴のA級泣きゲーです。
4年の歳月をかけて作り込まれた細部の丁寧さ、そして“家族”という普遍的なテーマ。
誰にでも響く物語がここにはあります。
好きなキャラは智代と杏。
特に智代は、今後同人界隈でも人気が出そうな予感がします。
「CLANNADは人生」──その言葉が、少しだけわかった気がしました。