【レビュー】HoneyComing|丁寧だけど“中途半端”で嘘っぽい純愛学園ADV

【レビュー】HoneyComing|丁寧だけど“中途半端”で嘘っぽい純愛学園ADV

■ 短評

丁寧なのは良い。だが「中途半端」すぎて嘘臭く感じてしまう。


■ シナリオ

突き詰めれば「合う・合わない」の問題なのだろうが、
それ以前に純愛とは何なのかという疑問が尽きない作品だった。

舞台は恋愛授業という謎カリキュラムのある、共学化された元女子校。
結局は普通の学園モノであり、
「好きなキャラとの恋愛過程を楽しんでください」という意図は理解できる。

しかし、キャラクターの心の機微を描くはずのシナリオが、
どうにも心に刺さらない。
少なくとも自分の心を掴むキャラはいなかった。

● 普通すぎて逆に“ファンタジー”に見える学園生活

キャラが普通すぎて逆に嘘っぽい。
学園というフィールドが全く活かされていない。
昨今の「恋愛」「キス」「学園もの」乱発の影響もあり、
普通であるがゆえに色褪せてしまっている。

恋愛授業でのフラグ立ても、
気になるあの子との接点を彩る手法としては新鮮味に欠ける。
単に自分が学園モノに飽きているだけかもしれないが、それでも弱い。

● 唯一の光:オンリーワンモード(俺の嫁システム)

HOOKのオンリーワンモード、いわゆる「俺の嫁システム」は非常に良い。
選択したキャラに愛着を持たせる発想は新鮮で、
本編+FD要素を一作で楽しめる点は高評価。

ただし、キャッチーなキャラを選ぶには不向き。
どんなキャラか分かる前に、ファーストインパクトで選ぶしかないからだ。

● もっと“普通のフィクション”だったら良かったのに

もしシナリオが現実寄りで、
2次元の“平常”を装ったフィクションだったなら、
学園モノではなかったなら、
もっと楽しめたと思う。

完成してしまっている以上どうしようもないが、
その点で由馬シナリオが逆に“ありえなくて”高評価になるのが不思議だ。

そして何より苺が攻略できないのが腹立たしい。ちくしょう。


■ グラフィック

キャラデザに文句なし。
OPムービーも良い出来。


■ ヴォイス

まきいづみキャラが攻略できないのは嫌がらせですか?


■ サウンド

タイトル画面で「BGMLHR」と入力すると流れる8bitBGMは無駄に気合が入っている。
キャラソンもあり、OPはまずまず。


■ システム

基本的なシステム構成。
HOOK発のオンリーワンモード(俺の嫁システム)は最大級の評価に値する。

難易度は易しい。


■ 総評

寸止めのコンシューマ版の方が作風に合っているのでは?
というのが正直な感想。

そもそも純愛なんて分からないのだから、
完成しているかどうかなんて分かるはずがない。
プラトニックを求めるなら、
異性に愛を求める行為自体がジレンマだと思う。違う?

結局のところ、自分の敗因は
・平坦なシナリオ
・キャラの肉付け不足
ではなく、
教師が攻略できない憤慨と、現代学園モノだったことに尽きる。

■ 68点 クラスB