【レビュー】真剣で私に恋しなさい!|笑って、泣いて、抜ける。タカヒロ復活を感じた一本
■ 短評
劇中、京介が宇佐美を寝取った下北沢(るーすぼーい)を殺しに行く──そんな惨劇が発生。
「誰の作品なんだよ……」と思いつつも、エロとシナリオの黄金比がタカヒロを蘇らせたと感じた。
■ シナリオ
るーすぼーいがキャスト協力している影響か、ラストルートには黒幕が登場。
ネタバレには注意。
ED2へ繋がるグランドルート冒頭の“叙述トリック”には笑った。
まんまと引っかかった。
今作は見どころが多く、久しぶりに腹を抱えて笑った。
ヒロインはタカヒロ作品史上最強クラスで、雌雄を決する決戦シーンは圧巻。
きただにひろし(JAM Project)のBGMが突然流れ、
乙女さん(絵なし)、アゲハさん、そしてもう一人の強ヒロインが3対1で頂点を争う。
タカヒロ、本気すぎて涙出た。
パロディも全開。
昨今は「似た声優をキャスティングしますのでご安心ください」などと自虐する企業もあるが、
タカヒロは違う。
VA系だろうが戯画だろうがアニメ系だろうが、遠慮なくパロディをぶっ込む。
恋姫無双を持ってくるとは盲点。中の人同じだからね。
「お前が信じる俺について来い」の人や、バスケットマンの人など、
怒られないか心配になるレベルのニヤニヤ演出。
もちろんオマージュだけではない。
テキストは前作より落ち着き、ぐだぐだ感が薄れ小気味よい。
シナリオ自体は目新しさはないが、安定したエンタメ。
そして何よりエロが良い。
「抜けるかどうか知らんがシナリオはある」系が多い中、
“これがエロゲーだぜッ!”と思い出させてくれる作品。
笑って、泣いて、抜ける。
タカヒロの“在り方”が見えてきた。
■ グラフィック
白猫参謀がコミックを描いているので、Selenからの流れでwagiさんが参加。
久しぶりだが、やはり良い。
まゆっち最高。やばい。
OPムービーは正直見ていられない。
ED1はKOTOKO、ED2は氷青。
特にED2(グランドルート後)は卑怯。
冒頭のシナリオと合わせて、ファンディスクが出ても許すレベル。
■ ヴォイス
第二種声ゲー。
第三種と言われても否定できないが、男キャラが強すぎるのでギリギリ第二種。
男性キャストが本当に凄い。
勝平さんは名義そのまま。元祖声優の貫禄。
京介(ラッパさん)は劇中で下北沢(るーすぼーい)を殺しに行くし、ギアスも使うし、やりたい放題。
緒方さんも良かったし(クッキー以外にも出てる)、
そして杉田ァ……!
アレ繋がりでのキャスティングに嬉しくなった人も多いはず。
■ サウンド
OPはメインヒロイン。
ED1はKOTOKO、ED2は氷青。
特筆点はないが、安定している。
■ システム
戯画システム搭載。
グラフィックはETERNALのものらしく、くるくる動く。
使いやすさには定評があり、問題なし。
シンボルチェックは従来通りだが、キャラごとに個性を持たせた選択性は良い。
委員長はセット攻略でないと出てこない。まぁ分かる。
難易度:易
攻略時間:32時間
■ 総評
終わった後に寂しさが残る──そんな作品は久しぶりだった。
ゲームとして斬新な部分はない。
だがこれはエロゲーであり、笑える娯楽であり、類を見ない声ゲー。
やってみないと分からない。
始めてみないと分からない。
やってみたら面白いし、エロいし、意外に切ない。
ご都合主義? どこかで見た展開?
そんなの関係ない。
楽しめたという事実がすべて。
るーす先生、丸戸先生、その他ライター陣を含め、
タカヒロはやはり“違う”。
味のあるライティングができるライターだと再確認した。
まゆっちの尻の描写には神が降りていた。
ありがとう。良いものを見せてもらった。
■ 83点 クラスA