【レビュー】Piaキャロットへようこそ!! G.O. ~グランドオープン~|シリーズ愛があるほど刺さる“勘違いと惜しさ”の一作

【レビュー】Piaキャロットへようこそ!! G.O. ~グランドオープン~|シリーズ愛があるほど刺さる“勘違いと惜しさ”の一作

■ シナリオ評価|15人ヒロインの物量戦、だが本質はそこではない

やあ(´・ω・`)
Pia☆キャロットへようこそ!!
まずはこのハーブティーでも飲んで落ち着いてほしい。

うん、「G.O」なんだ。済まない。
儲の顔もあるしね。
否村が謝って許してもらおうなんて毛ほども思っていないだろうけど。

本作は15人ヒロインという、シスプリ超えの物量攻撃。
しかし「とってつけたシナリオ」かと言えばそうではなく、
どのキャラも最低限“話”にはなっている。

ただし、期間が短いため展開は速い。
そして正直、人数を減らして1人1人を厚く描いた方が良かったと思う。

● 各キャラのシナリオざっくりまとめ

  • あやの:記憶障害。最初の告白は相手から、最後は自分から。
  • 美森:友情に見せかけた親子シナリオ。スカート履かない。微ツンデレ。
  • :家出。キャラデザ最強。ブラコン。公園が水道。
  • 瑠美:メインヒロイン。店長。サキュバスコスはガチ。
  • 千尋:エロ担当。結婚闘争。EDが超展開。
  • かずみ:ニューハーフ。地雷。ボク娘。「もっとセックスするぅ!!」
  • 香苗:鍵っ子。モエモエ。主人公暴走。
  • 瑞希:メイド。ED一枚絵が完璧。
  • 澄光:電波。精神の闇。魔法少女。スピカ君のMAID IN CHINAで吹く。
  • 文華:中華娘。友達シナリオ。エロい。短期決戦型としては優秀。
  • みさき:ライバル店。デレツン。奇跡枠。
  • 美湖:画家。海外。CANVASと世界が被る。エリス登場。
  • トキ子:人妻。家庭崩壊。
  • 小春・さな:未プレイ。

● 同時攻略必須の複雑構造

今作は同時攻略が前提で、同時に進めないとクリアできないキャラも存在。
対になるキャラが設定されており、物語は複雑化している。

● エロはシリーズ最高クラス、だが物語進行が致命的

エロはシリーズでもトップクラスに充実。
薄いキャラもいるが、他が補完してくれる。

問題は物語の進行
あまりにもありきたりで、プレイヤーに“落とす苦労”を感じさせない。

Piaキャロって本来、
落ちぶれた主人公が再起をかけて働き、ヒロインのために努力する物語
じゃなかった?

今回の主人公は瑠美に惚れて入社したはずなのに、
瑠美に認めてもらうためのシナリオが皆無
ライバルの「充」も完全に死に設定。

Piaキャロで働いてヒロインと仲良くなるだけなら、
別にPiaキャロである必要はない。

● システムと物語の噛み合わなさ

主人公はマネージャー見習いで、バイトのスキルを上げる役割。
しかしスキルを上げても物語に影響しない。
普通にやればボーダーフリーで誰でも落ちる。

なんのためのシステムなのか?

経営SLGなら、売上や店舗運営を絡めるべきだった。
シフトもデフォルトで問題なし。
これではシミュレーションにする意味がない。

Piaキャロとして見なければ澄光・かずみルートは面白いが、
期間限定ヘルプなのでPiaキャロである意味がないという悲しみ。


■ グラフィック評価|近年最高の出来。だがトレンチ問題が謎

OPムービーは流石の出来。
背景・立ち絵・CG・ミニキャラの動きまで、近年最高レベル。

ただし店内シーンでどこでもトレンチを持った立ち絵が謎。
洗い場でもバックヤードでもトレンチ持ち。なぜだ。

こげとんぼは頑張った。
村上水軍の塗りは神。


■ ヴォイス評価|ナイスキャスティングで文句なし

キャストは非常に良い。
文句なしの安定感。


■ サウンド評価|シリーズ踏襲。YURIAにはもっとアップテンポを

シリーズらしい作り。
ただしYURIAにはもっとアップテンポを歌わせてほしかった。


■ システム評価|基本は良いが、根本のシミュレーションが弱い

基本システムは問題なし。
バグもなく、難易度も普通。
セーブ&ロードも快適。

ただし選択肢でセーブさせないのは流石。
そしてシミュレーション部分は前述の通り根本的に噛み合っていない。


■ 総評|丁寧に作られているのに“Piaキャロらしさ”が欠けている

G.OのGOはグランドオープンの5号店……たぶん。
誰がうまく言えと言ったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

F&CはPiaキャロを勘違いしているとしか思えない。
ただのファミレス物に成り下がっている。
シミュレーションである意味をもっと考えてほしかった。

全体的な完成度は高く、丁寧に作られているのは確か。
だが「かわいい・衣装・萌えシナリオ」を入れただけで、
Piaキャロの本質ではない

シリーズを通して遊んできた人なら、この違和感は絶対に感じるはず。

初めての人には受け入れやすいかもしれないが、
Piaキャロという“ステージ”を活かした物語ではない。

人間関係・変な客・店の空気――
それらを使って主人公が成長し、ヒロインと距離を縮めるのがPiaキャロだったはず。

今作は動機と結果だけで、過程がない。
設定を数撃てば当たる方式で、ユーザーはげんなりする。

はっきり言う。
もったいない。
素材は最高なのに、統括ディレクターが活かしきれていない。

好きなキャラは燕。惚れた。

フル化セーブデータ拾ってきてヌキゲーとして使えば70点くらいの出来。
作品としては70点。

■ 総合評価:70点(クラスB)