【レビュー】ウィザーズクライマー|“魔力供与”と育成の快感が噛み合った周回型育成RPGの到達点

【レビュー】ウィザーズクライマー|“魔力供与”と育成の快感が噛み合った周回型育成RPGの到達点

■ 短評|エロゲーらしさとゲーム性が奇跡的に両立した一本

魔力供与と聞くと某「文学」作品を思い出すが、こちらはもっと密接で、もっとエロゲーらしい。
そして──こ れ は ハ マ る
ソフトハウスキャラの真骨頂が詰まった周回型育成RPG。


■ シナリオ|薄味だが“周回型”としての設計が光る

まずは恒例のワンポイントアドバイスから。
本作は周回前提の構造で、モードは以下の通り:

  • ノーマル:初回
  • 修行:イエル攻略で解放
  • 試練:ヴィオラ攻略で解放
  • 熟練:検定で等級入り?
  • 栄光:大会優勝で解放
  • 最終:なんでもできる

引き継ぎは100%ではなく、序盤は畑仕事が最重要。
土ポイントで体力基礎・回復を確保しつつ資金を貯め、
試練・熟練に入れば塔や大会で稼げるようになる。

3年目4月3週目の半額セールで家具を揃え、
あとは好きにスキルを振ればOK。
おすすめは棒スキル。魔法も物理もこなす万能型で、
闇魔法「吸引」を覚えれば魔力が尽きても自立稼働できる。

シナリオ自体は薄味だが、周回型としては十分。
メインヒロインを育てつつ他キャラを攻略する構造はやや違和感があるものの、
育成とイベントの両立はそもそも難しいので、割り切れば楽しめる。

ヴィオラルートは過去話を見ないとエンディングに行けないので注意。
ソシエットとの過去話やおまけシナリオの方がむしろ面白いのは毎度のこと。


■ グラフィック|OPの突き抜け感と“おまけムービー2種”の気合い

OPムービーは突き抜けた勢いがあり、
恒例のomakeフォルダには本編+NG集の2種類のムービーが収録。
「どんだけ力入れてるんだよ…」と頭を抱えるレベル。

佐々木珠流、最高。


■ ヴォイス|安定のキャスティング

毎回同じ声優陣という安心感。
キャラの雰囲気と演技の噛み合いは良好。


■ サウンド|OPは触れないでおくのが優しさ

OPは……ノータッチで。
新作が出るたびに悪化していく気がする。
BGMは必要十分。


■ システム|戦術と育成が深く噛み合う“遊ばせる”設計

基本システムは安定。
最終目標は英雄の塔踏破だが、戦闘はオート。
余裕があるうちは眺めていられるが、苦しくなると細かい指示が必須。
戦術スキルLv10でも油断すると死ねる。

高速モード+Ctrlで戦闘スキップ可能。
加速装置は不要。

クイズにバグ(音声指定ミス・答えが存在しない問題)があるが、
致命的ではない。

難易度:普通
攻略時間:24時間(効率化すれば短縮可能)


■ 総評|“育成×戦術×エロ”が奇跡的に噛み合った周回型RPGの快作

認定の塔は100F程度で力押し可能だが、
英雄の塔は120F以降301Fまで全てBOSS戦という地獄。
長丁場に耐えるキャラ作りを突き詰めた結果、
行き着いたのはだった。

詠唱の杖の魔力リジェネは偉大。
モンクも強いがゴッドブローが繋がらないし当たらない。
指弾を覚えるとCPUが指弾しか使わないのも困る。

しかし、この“試行錯誤しながら塔を登る”という体験こそが
ウィザーズクライマーの醍醐味

キャラ育成だけでなく、戦術スタイルまで自分で組み上げることで
オンリーワンの魔法使いが完成する。
魔力供与というエロゲーらしい要素も、ゲーム性と見事に融合。

ソフトハウスキャラは今や貴重なメーカー。
前作から11ヶ月という短期間でこれだけの作品を仕上げたのは本当にすごい。
遊べた。遊ばせてもらえた。
万感の思いを込めて──社員乙。

■ 80点(クラスA)