StarTRain |
■ 短評 ■ |
あなたにとっての幸せって何ですか?又はそれはどんな形でどんな色をしていますか? それはそうと、宇宙ヤバイよまじヤバイ。という内容の話。 |
■ シナリオ ■ |
うまいライターだと思う。 伏線に関しての消化も、タイトルの意味づけも、当り障りの無い笑い、シナリオの収束に関してまで。 そんなキラリと光る、構成のうまさを見て取れるのだけど、 ストーリーのモチーフが一般的じゃない。 一般的でなければ駄目なのか?無論、そんなことはない。 けれど、恋愛という観点からの、「人しての幸せ」へのアプローチというのは如何せん、人を選ぶかと。 たぶんライターもその辺は理解して、お題目みたいなものを何種類か用意してあるようだけど。 メーカー側が銘打つジャンルがハード恋愛であるし、シナリオの中心も恋愛に据え置いてある。 無論、エロゲーなので、脱がなきゃければ始まらない。 そんな状況の中で、主人公が希薄な人間関係を保とうとする、 人間関係上以外での「幸せ」を見つけようとする姿勢には大変、心打たれるものがある。 生きる意味を見つけることこそ幸せじゃないのか?という奈美シナリオ。 むしろ、人間関係の繋がりが逆に人を不幸にするのではないか?周囲の友達陣。 でも、人は独りでは、寂しいし、空虚である。という、蓬シナリオ。 そして、人って生まれた時点での幸せの度合いは違うよね?という飛鳥シナリオ。 最近話題のツンデレってまじ不器用っうか、幸せの遠回りなんじゃね?というのが奏シナリオ。 やっぱ人間達観しねーと、幸せなんて見えないよねぇ。ほら見てみろよ!宇宙ヤバイヨ、という七美シナリオ。 根底にあるのが、百歩譲ってもらって、こうだとする。 これだけだったらそれなりの試みとしての評価も生まれるだろうし、 あ〜そうだよなぁと思う人もいるし、なんか違わないかと思う人もいる。 でも、所詮エロゲ、そこまで読み込む人ばかりじゃないし、誰だってまずは上辺を軽く浚っときたい。 導入なんて軽く触って、本編に行きたい。 その部分に値する、プロローグの出来が酷い、酷すぎる、青い、青すぎる。二回言わなくちゃいけないくらい。 あまりにも主人公への肉付けが概念的なため、心が折れそうになる。 そして、プロローグが奈美シナリオなのだが、シナリオを制覇すると余計このキャラの意味を失う。 漏れはそう思う。 エロシーンは淫語系。 |
■ グラフィック ■ |
OP、ED有り。 OPも綺麗な映像、EDも本編の印象を強く残す、星を紡ぐ演出。 キャラデザが正直微妙。というよりも、塗りが微妙。 こんなもんかと思えば、こんなもんかと。 |
■ ヴォイス ■ |
特になし。 |
■ サウンド ■ |
アイキャッチの音楽が印象に強く残る。 OP、EDとも良好。 |
■ システム ■ |
基本システム。 3人攻略後に一人追加、攻略後に「StarTRain」が始まる。 スペル間違いか、なるほどなぁ・・・、なるほどなぁ。と心底ここだけはうまいなぁと絶賛する。 |
■ 総評 ■ |
人によって、評価が割れると思う。 確かに、この主人公のぐだぐだっぷりは鼻にかかると思うし、ヘタレっぷりは異常。 主人公視点でゲームを巡るので、ある種説教、説法ゲー。 結果、クリアしても幸せって「なんだかよくわからない」という答えしか貰っていない気はしないでもない。 でも、まぁそんなもんかとも納得出来るし、そんなもんだよなとも思う。 起点と終点なんて、いくらでも作れるじゃんとも言ってるし。 自分としては、このゲームのテーマを「幸せ」としてプレイしたのでこんな感じになります。 誰でも持ってる、幸せの切望感はあまり斬新ではないかもしれないけど、 このツンデレに対するアプローチは物凄く新鮮。 物語の外から見てて、こりゃ現実に居たら、間違いなくアウトかな、とか思った。 驚きでした。 |
■ 70点 クラス B ■ |