【レビュー】しろくまベルスターズ|サンタが“居てもいい世界”がくれる、しあわせな冬の物語

【レビュー】しろくまベルスターズ|サンタが“居てもいい世界”がくれる、しあわせな冬の物語

■ 短評|サンタが存在する世界。それだけで心があたたかくなる

サンタが居てもいい、存在していい世界。
その前提だけで、もう心があたたかくなる。
そんな冬ゲー。


■ シナリオ評価|しあわせを届けてくれる、王道で優しい冬物語

世界観が卑怯なくらい良い。
サンタが“居てもいい”世界というだけで、暖かい気持ちになれる。

各ヒロインがそれぞれの“理想のサンタ像”に向かって努力する姿も心地よく、
サンタ側ではなく“受け取る側”の視点も切なく描かれている。
ヒロインとの結びつきも丁寧で、物語を紐解くのが楽しかった。

物語としては、キャラクターが大成するかどうかという幕引き。
その後が気になるが、それは瑣末な問題だろう。

● 気になったのは共通ルートの“暴走”

個別ルートでのキャラ立ては気にならないが、
共通ルートのドタバタ・暴走っぷりは少し目に余る。
導入の雰囲気をもう少し大切にしてほしかった。

● エピローグも備え、王道の冬ゲーとして死角なし

エピローグもあり、展開は王道。
良い冬ゲーだったと思う。

今年もインターネットでは「クリスマス中止」が叫ばれるだろうが、
ルミナを感じながらサンタへ懸想するのも悪くない。


■ グラフィック評価|OP良し。藤原々々のキャラデザも安定

OPは今年の中でもなかなかの出来。
キャラデザは藤原々々。

本作とは関係ないが、連想ゲームのように
「アレ → はいてない → F&Cぃ……」
と毎回思ってしまう。仕方ない。

● Hシーンの配分が謎

2回・2回・8回・2回ってなんだよ、その切り方おかしいだろ。
きららを最初に攻略して、残り3人で12回あると期待したワクワクを返してほしい。


■ ヴォイス評価|新機軸のキャスティング。サブに有名どころが多い

メインよりサブの方が有名な声優が多いという新機軸。
飽きたと言っちゃう人には嬉しい布陣かもしれない。

Prof.紫龍がエロゲーで出てくるのは初めてかも。
柴田作品のあのキャラが好きなので嬉しい。


■ サウンド評価|賛美歌109番を備えている安心感

賛美歌109番は当然のように入っていた。
他も特に問題なし。


■ システム評価|基本的に快適。全員攻略でエピローグ出現

基本システムは問題なし。
ヒロイン全員攻略でエピローグが出現。
特典として「ゆのかにベルスターズ」あり。

難易度は易。
攻略時間は12時間ほど(たぶん)。


■ 総評|PULLTOPらしい“抑えるところを抑えた”冬ゲー

大たてはや先生作品以来のPULLTOPで、三年ぶり。
抑えるところはしっかり抑えていた。

アフターが直近の未来しか描かれていなかったのは残念だが、
未来を信じられる後味になっていたので良しとしたい。

やっぱり冬には冬らしい作品を一本やっておくべき。
冬ゲーは空気感が命。

■ 75点(クラスA)

【レビュー】Light新作『潮風の消える海に』をクリアして。早狩武志×ぽよよんろっくが描く「青すぎる」群像劇

Lightの新作『潮風の消える海に』をクリアしました。早狩武志氏とぽよよんろっく氏という、意外な組み合わせが贈る「青すぎる」群像劇の感想を、ファミレスでの雑談形式でお届けします。


■ 短評 ■

辛くなってどっか遠くに行きたくなった事は誰にだってあると思う。やむにやまれずとか、八方塞とか、息苦しくてとか。そんな衝動を抱える、若い学生達の青い話。

ただ、この物語の中でライターは、ご都合主義かもしれないけれど、「逃げても良い事なんて無いよ」、と言っているのかもしれない。


タイトル 潮風の消える海に
ブランド Light
スタッフ 企画・原作・脚本:早狩武志 / 原画:ぽよよんろっく
評価 74点(クラス B)

■ 某県某ファミレスにて:AとBの会話

店員:「いっしゃいませ~、Pi○○○○○へ、ようこそ!お一人様ですか?」
A:「いえ、待ち合わせで中にいます」

B:「んで、どうよプレイした? Light新作『潮風の消える海に』」

A:「したした。早狩武志というクレジット観て感慨深いものがあったわ。絵師は、ぽよよんろっく。ビックリマンのあのお方だぜ」

B:「意外とマッチしてた?」

A:「そう、不思議と。すんなり受け止める事が出来た。それでも少しアニメチックではあったけどね」

「青すぎて悶える」等身大のテキスト

B:「内容は?」

A:「一番最初に感じる事は『青すぎて悶える』だな。キャラクターのセリフとかも物凄く意識して作ったのだろうなぁ。最近の若者言葉っうーの?」

B:「なんかがんばった感はあったな。等身大の現代の若者の様を表現したかったんだろうな」

A:「まぁ枠はきっちりしてるのが早狩作品だよな。セーリングの専門用語とかも、知識の披露っていう感じじゃなく、自然に理論武装されてる感じが良かった」

逃避行の果ての海洋ロマン

B:「ちょっと辛い立場の人間が逃避に陥りつつも、人間としていく上の煩雑さ、そして仲間達を描いた群像劇だったな」

A:「眩し過ぎて辛いな俺には。主人公の暴走ぷりとか、ヒロインのツンデレ黄金率とか」

B:「ラストはご都合主義ながら、うまくまとめた。これに異論は無い」


■ まとめ:期待感ゆえの物足りなさ

  • 良かった点:早狩節の理論武装、ぽよよんろっく氏の絵との意外なマッチング、綺麗なラスト。
  • 惜しい点:システム面(CGモードの不具合など)、もっと重厚な長編を読みたかったという贅沢な不満。

やはり他のライターには無い期待感を持っているライターだからこそ、次は「本気の海洋ロマン」で、ユーザーを圧倒するような重い長編を期待してしまいます。

A:「そろそろ行くか。零時売りに飛び込むか」
B:「あーはいはい、んじゃ行こうかね」

FIN

【レビュー】忍流|一周目は熱量抜群、しかし周回目的が薄く“続ける理由”が乏しい惜しい作品

【レビュー】忍流|一周目は熱量抜群、しかし周回目的が薄く“続ける理由”が乏しい惜しい作品

■ 短評|周回目的が明確でないと、続けるのはなかなか苦しい

一周目は本当に面白い。
だが、周回する理由が薄いと途端に苦しくなる――そんな作品。


■ シナリオ評価|弱小忍びの里で天下統一。熱量はあるが周回要素が犠牲に

いつもの“ポイント制”は今回はなし。
とりあえず一周しないと始まらないが、一周すると大抵の作業が終わってしまう構造。

弱小忍びの里で天下統一を目指す物語。
主人公は相変わらずのキャラ節で、そこが良い。
おまけシナリオも含めて、今回は本腰を入れている印象。
いつも適当な部分があるシナリオ班が、珍しく気合いを入れてきた。

しかしその分なのか犠牲なのか、周回要素が薄い
王賊のような構造で良かったのになぁと思わずにはいられない。


■ グラフィック評価|佐々木珠流の眉毛が光る。CG量も十分

ムービーには期待していなかったが、
佐々木珠流氏のキャラデザは安定して良い。
眉毛が素晴らしい。

Hシーンの数も十分で、量もバランスが良い。
CG枚数も問題なし。


■ ヴォイス評価|いつものキャスティング

特筆する点はないが、安定のキャラキャスティング。


■ サウンド評価|特に無し

音楽面で語ることは特にない。


■ システム評価|フラグ管理が難解。周回時のストレスが大きい

基本システムは搭載。
しかし周回フラグを立てると初回のように進まなくなるため焦った。
フラグ管理が分かりづらく苦戦。

クイズで引き継ぎUP要素があったり、omkがあったりと小ネタはあるが、
画像的なおまけ程度。

周回ごとに登場キャラが増えるのは良いが、
後半は忍者の数が増えすぎて仕事の割り振りが面倒。
オート割り振りがあればもっと快適だった

攻略時間は24時間(フルコンプ)。
難易度は普通。


■ 総評|一周目は抜群に面白いが、二周目以降の“目的”が足りない

クリアまでは本当に面白い。
イベントも矢継ぎ早に起き、バランスも見事。
熱量はかなりのもの。

だが、クリア後の周回要素が薄く、
二周目以降に楽しめる“クリア目的”が3つくらい欲しかった

後半の作業量増加も相まって、周回が辛くなる。
とはいえ、シナリオは精度が高く、しっかり完結しているので問題はない。

このレベルで、もう一度“周回をやりこめる目的”を備えた作品を出してほしい。

■ 73点(クラスB)

【レビュー】神樹の館|田口ロミオの名が出た瞬間に“お腹いっぱい、夢いっぱい”になる伝奇ADV

【レビュー】神樹の館|田口ロミオの名が出た瞬間に“お腹いっぱい、夢いっぱい”になる伝奇ADV

■ シナリオ評価|伝奇×怪奇×ロミオ節。やりたいことをやった処女作

田口ロミオ――その名前のクレジットだけでお腹いっぱい、夢いっぱい。
そんなメテオの処女作が本作『神樹の館』。

伝奇・怪奇系のシナリオで、文章の随所にロミオらしい言い回しが散りばめられている。
もの悲しい物語だが、最後には「これで良いのかな」と思わせる余韻がある。

最初の選択肢で3つのストーリーが決まり、
そのすべてを見ると最後の話へ進む構成。
ロミオ脚本と聞くと“感動先行”のイメージが強いが、
今回は氏がやりたいことを素直にやった印象。

十二分に物語として成立しており、素敵な話だと思う。


■ グラフィック評価|閉鎖空間ゆえ背景は少なめ。CGは標準的

CG量は一般的な作品と同程度。
館を舞台にしているため背景は少なめだが、閉鎖的空間の演出としては十分。

OPムービーは普通。
EDはクレジットロール。
キャラデザは“まぁまぁ良い”レベルで、好き嫌いは分かれにくい。


■ ヴォイス評価|女性キャスト5人のみ。リーズナブルな構成

女性キャストのみ、計5人。
ギャラ的にリーズナブルだが、キャスティングは問題なし。


■ サウンド評価|演出に合う音楽で雰囲気を支える

音楽は演出に合っており、個人的にはかなり良かった。
伝奇系の雰囲気をしっかり支えている。


■ システム評価|標準的で快適。バグなし

セーブ・ロード・ログなど標準装備。
クイックもあり、セーブ欄も十分。
バグもなく快適にプレイできる。


■ 総評|期待を裏切るが、それは“良い意味でも悪い意味でも”

クロスチャンネル以来の田口ロミオ脚本ということで、
感動的な作品を期待していたが、ある意味その期待は裏切られた。

良い意味でも悪い意味でも、である。

感動を求めて買うと肩透かしを食らうかもしれないが、
これはこれで良作
紐解きゲームとしてはパンチが弱いが、
銀色系列のような“突き抜けた何か”を求めなければ十分楽しめる。

伝奇モノやロミオの洒落た言い回しが好きな人なら損はしない。

● 点数の難しさ

田口ロミオ作品として見るか、メテオの処女作として見るかで評価が変わる。
だが、一本のゲームとして見た場合の点数は――

■ 75点

ここから頭一つ抜けるには、
もう少し予算をかけて話を大きくするか、
演出面での目新しさが必要だったかもしれない。

好きなキャラは竜胆。
ごちそうさまでした……。

【レビュー】色紙~シキガミ~|妙にクオリティが高いのに“肝心なところが抜けてる”不思議系和風ADV

【レビュー】色紙~シキガミ~|妙にクオリティが高いのに“肝心なところが抜けてる”不思議系和風ADV

■ シナリオ評価|綺麗なのにどこか“抜けてる”不思議な物語

「自分のやるべきことが、舞台へ続く花道みたいに輝いて浮かび上がってくる。」
「破れた紙は元には戻らない。」
――そんな印象的なフレーズで始まる作品。

全体的に無駄にクオリティが高いのに、肝心なところが抜けているような不思議な感覚。
主人公が使役する三人の“色紙”と共に化け物と戦う、全10話の話数形式。

各話でモンスターが登場し、戦いながら好感度を上げていくという構成。
綺麗な物語ではあるが、特筆すべきは次回予告の演出
始まりも終わりも次回予告が光り、むしろそこが本編と言ってもいいほど。


■ グラフィック評価|ムービーと立ち絵のクオリティは高いが、時々“おかしい絵”が混ざる

OP・EDあり。
ムービーは素晴らしい出来で、思わず「誰作ったのこれ、ブラボー」と言いたくなるレベル。

CG・立ち絵もよくできているが、ところどころ違和感のある絵が混ざる。
複数原画の匂いがする。

全体としては


■ ヴォイス評価|声優の力量を感じる作品。一色さんは神コロ様か

ふとした瞬間に「声優ってすげぇなぁ」と思わされる作品。
大変な職業だと実感する。

特に一色さん。
あなた神コロ様ですか、と言いたくなる存在感。


■ サウンド評価|OPは良い。他は特筆なし

OPは良い出来。
その他のBGMは特に語るほどではない。


■ システム評価|最大の謎は“戦闘パート”。必要だったのか?

基本システムは搭載。
しかし最大の謎は戦闘パートの存在

「これ、つけなくてもよくないですか?」
という疑問が最後まで拭えない。

一周すればスキップできるようになるが、
不思議な思考で作られていると感じた。


■ 総評|so,so。良いところも悪いところも混在する“普通の不思議系”

悪くはない。
全体的にso,so

ところどころ目を見張る素晴らしさがある一方で、
「なんだかなぁ」と思う箇所も散見される。

シナリオはここまで語ってしまっているし、
このエンドは仕方ないと割り切れた。
自分としては珍しいが、悪いエンディングではない。

純和風モノを求める人、
この不思議さ加減を理解したい人にはおすすめ。

好きなキャラは千尋。
ただし他キャラ攻略中は死ぬほどうざい。

■ 65点(クラスB)

【レビュー】車輪の国、悠久の少年少女|叙述トリックと社会システムが噛み合う“新興の怪物”

【レビュー】車輪の国、悠久の少年少女|叙述トリックと社会システムが噛み合う“新興の怪物”

■ 短評|なんだろうね。

一言でまとめるのが難しい。
だが、読み終えた後に残る“圧”だけは確かにある。


■ シナリオ評価|圧迫・強制・思考誘導。そのすべてに理由がある

「いわれたことしかできない人間を三流。いわれたことを上手にできる人間で、ようやく二流。……森田はいつになったら一流になるんだ?」
とっつぁんの圧迫を受け続ける主人公。
選択肢を選べず、思考を確定させられる“リード”の手法には明確な理由がある。

精神的タフネスとバイタリティに満ちた主人公像は、
他の萌えゲーとは一線を画す。
その上で、さらに予想を越えて展開されるシナリオは、
「もう何も言えない」と思わせるほど。

この世界の社会システムが“憎たらしい”と感じた瞬間、
すでにライターの術中に嵌っている。
最後のカタルシスは比類なきもので、
数少ない成功例と呼べる作品。

● メイン外のシナリオも強い

キャラクターは例外なく問題を抱えており、
そのアプローチと解決策だけでも面白い。
家族愛・友情・恋愛を絡めながら、
“なぜ応えようとするのか”という理由が丁寧に描かれる。

泥臭さとひたむきさが物語の価値を底上げしている。
味わい深い作品。


■ グラフィック評価|有葉のキャラデザと車輪を意識したムービー

AB2の看板絵師・有葉。
トモセ派の声もあるが、これはこれで良さがある。
少なくとも“目を引く力”は十分。

車輪を意識したムービーも話題にはならなかったが、
作品としてはアリ。


■ ヴォイス評価|若本とっつぁんの存在感が反則級

とっつぁん(若本)がいなければ語れない作品。
あのキャラだけで押し切った節すらある。
舌足らずなキャラに多くのユーザーが「ぶっこおすぞ」にときめいた。

鷹月など他キャストも破壊力があり、
全体的にパワーのあるキャスティング。


■ サウンド評価|特筆なし

音楽面は特に語る点はない。


■ システム評価|左→右に流れるプロローグ演出が強烈

基本的なADVシステム。
だが、左から右へ流れるプロローグ演出は記憶に残る。
あの掴みは稀に見る“引き込み力”だった。


■ 総評|叙述トリックの鮮烈さと、新興メーカーの勢いを象徴する作品

物語の肝となる叙述トリックが話題になった。
インフィニティシリーズの系譜にあるが、
序盤から意味のある布石を打ち続ける点でさらに踏み込んでいる。

事前情報で一切触れられなかったため、
購入者の誰もがそんな仕掛けを期待していなかった。
だからこそ衝撃が大きかった。

こうして新しい名物ライターが生まれ、
メーカーは急成長していく。
新興の力は凄まじく、
ユーザーとしても期待せざるを得ない。

■ 85点(クラスS)

【レビュー】光輪の町、ラベンダーの少女|“車輪設定”を継承しつつ、部活モノへ舵を切った続編的作品

【レビュー】光輪の町、ラベンダーの少女|“車輪設定”を継承しつつ、部活モノへ舵を切った続編的作品

■ 短評|呆気なさはあるが、こんなものかとも思える一作

前作の濃密さを知っていると物足りなさもあるが、
それでも「こういう方向性もアリか」と思わせる作品だった。


■ シナリオ評価|車輪設定を踏襲しつつ、まさかの“剣道部活モノ”へ

義務を負う国という“車輪設定”を引き継いだ本作。
前作では、るーすぼーいがトリックという名の魔法をかけてくれたが、
ライター変更で続編を出すという判断に疑問を抱いていた。

しかし、蓋を開けてみれば――
「あぁ、ただの部活モノか」
という肩透かし感。

スポ根か?と思うほど、作中でわけのわからんノリで剣道している。
今回の義務は主人公一人にしか適用されず、作中で明示される。
隠匿されていない分、前作のような“仕掛け”は薄い。

● メール相手=前作主人公の独り言へのオマージュ?

主人公がやり取りするメールの相手は、
前作主人公の“独り言”へのオマージュかリスペクトか。
ただし徹底した伏線ではなく、物語が進むにつれ自然に露出していく。

前作の“おいしい設定”だけ引き継ぎつつ、
物語そのものは完全に別物として成立している。

● 絆を形成するのは“剣道”というスポーツ

各キャラの問題点を改善しながら絆を深めていく王道スタイル。
ここが今作で一番面白かった部分かもしれない。

そして絆が出来上がったところで奈落へ落とす――
るーすぼーいスタイル完全継承の4章。
主人公の過去へフィードバックする流れは面白い試みだったが、
本編からやや浮いている印象もある。

● サブキャラの伏線をほぼ回収しない問題

ほぼすべてのサブキャラの“おいしい伏線”を放置して突っ走る構成。
続編かFDを匂わせるいやらしさがある。

そして久々に、メインヒロインより幼馴染が圧勝する作品だった。
優遇シナリオすぎるだろ、これ。


■ グラフィック評価|章扉絵が一番かっこいい

OP/EDは並。
キャラデザはいつも通りの有葉。
連続で有葉作品だったなと苦笑い。

毎度のことながら、章扉絵が一番かっこいい。
他のどんなCGよりも映える。

Hシーンは各キャラ3回。尺はやや短め。


■ ヴォイス評価|ピカリンの出番が少なすぎる

ピカリンにもっと出番を……。
それだけでいい。
今回のがっかり感は言葉にできない。


■ サウンド評価|特筆なし

OP/EDは普通。
作中テーマはあり。


■ システム評価|章仕立ての5人攻略。バランスはイマイチ

基本システムは問題なし。
攻略対象は5人。
4章まで共通、5章で分岐する形式。

共通と個別のバランスはイマイチ。
攻略時間は16時間。
難易度は易。


■ 総評|初代は超えないが、“前作を知っている面白さ”は確かにある

『あのヒューマンドラマの正統続編』というコピーがあったりなかったりするが、
自分で上げたハードルを超えるメーカーは少ない。
本作も残念ながら初代は超えられなかった。

ただし、嘆く必要はない。
前作を知っているからこそ楽しめる部分は確かにある。
法月先生の名前が出てくるだけでテンションが上がるし、
車輪設定が活きる“部活モノ”として見れば悪くない出来。

サブキャラにもっと愛の手を。
ヒカルよりセツナの方が絶対萌えるだろ、わかってねぇ!
と感じなければ、もう少し高得点でも良かったかもしれない。

■ 75点(クラスA)

【レビュー】シェイプシフター|栗の子の成長に遠い目をしつつ、age味をしっかり感じる中二SFアクション

【レビュー】シェイプシフター|栗の子の成長に遠い目をしつつ、age味をしっかり感じる中二SFアクション

■ 短評|栗の子の演技がうまくなったなぁ……と遠い目になるゲーム

久々にメインキャストを務める栗の子の演技に、
「棒にもまして棒だったあの頃」を思い出しつつ、
確かな成長を感じる作品。


■ シナリオ評価|リアファールを巡る“愛は地球を救う”系SF中二アクション

ユニバースを平定するシステムの根幹「リアファール」を巡る物語。
愛は地球を救うを地で行く、中二SF戦闘アクション。

学園要素などもあるが、メインはアクション。
テキスト量の少なさを演出で補っているが、
それが主軸なのであれば問題はない。

ただし共通ルートと個別ルートの比率が悪い
尺は短いのに共通部分が大半を占め、
もう少し調整できたのではと思う。

● 物語のノリは“いつものage”

タムーのテキストがいつ暴走するかと怯えながら読むのも恒例行事。
ナーティア個別ルートは特に危なかった。
冷や冷やするわ。

アーエスが可愛いと思います。


■ グラフィック評価|変身ムービーに力を入れたキャラゲー的仕上がり

OPはまずまず。
作中の変身ムービーにも力が入っており、
キャラデザも好みで良し。

Hシーンは各キャラ3回。
ただし内容は“バランス時代”に突入した感があり、
もう少し濃いあの頃に戻ってもいいのでは……と思わなくもない。

キャラゲーと分かって買ったのに言うのもアレだが、
本質としてのエロゲーへの回帰を求む(程度の問題)。


■ ヴォイス評価|栗の子の“希少価値”が最大の見どころ

このゲーム最大の見どころは、
栗の子が久々にメインキャストを務めているという一点。

棒にもまして棒だったあの頃の記憶は簡単に消えないが、
差し引いても「まずまず……そこそこ……耐えうる演技……」と呼べるレベル。
他キャストが新鋭揃いの中で遜色ないキャラに仕上がっている。

つまり何が言いたいかというと、
希少価値である。


■ サウンド評価|OP栗林、ED柚原の安定布陣

OPは栗林みな実、EDは柚原。
安定のage系布陣。


■ システム評価|演出時間>本文時間の吉宗テイスト

基本システムは問題なし。
本文より演出再生時間の方が長いのは吉宗テイスト。

攻略時間は12時間。
難易度は易。


■ 総評|“age味”で儲を癒すが、φの再演はもういいのでは?

全体的にage本体の安心できる要素が詰まっており、
いつ動くかわからない本丸に疲れた儲を癒す作品ではある。

「やっぱりいいよね」と思わせる瞬間も確かにあった。
だが、φでここまで似たテイストを再演しなくてもいいのではとも思う。

繋ぎとしては優秀かもしれないが、
それなら本丸を動かすか、
低予算でもいいから別のものを見せてほしい――
ファンとして当然の願い。

■ 68点(クラスB)

【レビュー】シャマナシャマナ ~月とこころと太陽の魔法~|浪漫と魔法が交差するキャラメルBOX×ニトロ+の良作ファンタジー

【レビュー】シャマナシャマナ ~月とこころと太陽の魔法~|浪漫と魔法が交差するキャラメルBOX×ニトロ+の良作ファンタジー

■ シナリオ評価|“月・心・太陽”の三位一体で進む、王道ファンタジーの浪漫

攻略が難しかった……というか、二人同時攻略に深い意味があったとは。
キャラメルBOX作品は初めてだったが、ニトロ+とのコラボということで期待大。
音楽はZIZZ、OPはいとうかなこ。インストール画面が妙にシュールで笑った。

しかし、ファンタジーはいい……浪漫だよ……。

● がっつりファンタジー世界の魅力

太陽神に見守られ、妖精たちと共に暮らす町マグラン。
収穫祭を控えた賑わいの中、主人公ミルディンが“月の子”として数年ぶりに帰郷する――
という、王道でありながら丁寧に作られた世界観。

巨大な力、不可思議な魔力、月の魔法・心の魔法・太陽の魔法が絡み合い、
各シナリオは緩やかに進展していく。
この“緩やかさ”が逆に心地よく、設定の巧さが光る。

● 攻略の注意点

サラとスノゥは同時攻略でないと攻略不可
気づくまで大変だった……_| ̄|○
話の根が同じなので納得ではある。


■ グラフィック評価|世界観に馴染むキャラ絵と美しい背景

OP動画はしっかり作られていて綺麗。
キャラ絵も世界観に合っており、背景も非常に良い雰囲気。


■ ヴォイス評価|主人公以外フルボイス。ニースだけ微妙?

主人公以外はボイスあり。
ニースの声がやや微妙に感じたが、他は問題なし。


■ サウンド評価|ZIZZの音楽が世界観を完璧に支える

音楽はZIZZ。
使い分けも巧く、ファンタジー世界に非常にマッチしている。
ZIZZいいなぁ……ほんと……。
feelの抜けた穴はI’veとZIZZが埋めるのか。


■ システム評価|標準的で使いやすい。右クリックメニューは便利だが…

セーブ&ロード、バックログなど標準装備。
右クリックでどこでもメニューが出るのは便利だが、
トップ画面でやると後ろのCGが丸見えなのはどうかと思う。


■ 総評|切なさと感動を備えた良作ファンタジー。コラボ成功

非常に良作。
キャラもよく作り込まれており、特にラビが攻略できないのが残念。
好きなキャラはラビ。ナイスキャラ。

好感の持てるシナリオ構成と適度な演出が、魔法世界をしっかり引き立てている。
ちょっぴり切なく、そして感動的。
そこを売りにしているのだろう。

ZIZZの音楽もマッチしていたし、ニトロ+の参加も大きい。
このコラボは成功だったと思う。

■ 75点(ファンタジー好きなら必プレイ)

【レビュー】君が望む永遠 ~special FanDisc~|ファンなら絶対やっとけ。涙と笑いのSFD

【レビュー】君が望む永遠 ~special FanDisc~|ファンなら絶対やっとけ。涙と笑いのSFD

■ シナリオ評価|ファン感涙の仕上がり。ifだからこそ許される幸福

ヴの段使いすぎの柊まなです、こんばんわ。
2004/06/25の注目タイトル『君望SFD』ですが、これはファン感涙ものの仕上がり。
好きなら絶対やっとけ、の一言に尽きる。

第一章はifシナリオなので、まぁ……(つ´∀`)つ おいといて。
出張版ぞらじおも気になるが、以下の評価はぞらじお以外で。

● 君が望む永遠 第1章(メイン)

無駄に演出が豪華。
そして孝之がヘタレてない。ここ重要。ifだからこそ。
慎二は相変わらずかっこいい。
本編とは違い、みんな幸せになれる世界線。
かくあるべき。

● another episode collection(短編10本)

「桜散る丘で 前後編」「風邪にゆれる水面」「いつか、きっと…」
「胸の奥の忘れ物」「まけいなもんっ!」「大空寺光臨!!」
「がんばろう」「君のために出来ること」「TRUE LIES」
――計10本の短編。
各キャラ中心で、相当笑える。

● 君のぞらじお出張版

本編45分+すかてんメイプル支店12分。
ジョイがまじ面白い。

● マリーのおかたづけ2(あゆまゆ奮闘編)

別プログラム起動。
頭脳系パズルで、プライベートガーデン的な内容。


■ グラフィック評価|懐かしさと新規カットの融合

いろんなところからの使い回し+新カット。
懐かしさが込み上げる。
あぁ、あの夏の欝のおもひで……。


■ ヴォイス評価|完全フルヴォイス。きーやんの力は偉大

完全フルヴォイス。
ヘタレ主人公にもきーやんが声を当てている。
これで死角なし。


■ サウンド評価|第一章EDの各キャラverが良い

基本は本編と同じ。
ただし第一章EDの各キャラverが良い。
特に栗林みな実のやつ。


■ システム評価|ageの新システムが快適

セーブ&ロード、バックログなど標準装備。
ageの新システムは使い勝手が良い。


■ 総評|ifだからこそ許される幸福。ファンディスクの鑑

全体的に演出が強化され、プレイしていて飽きない。
選択肢も簡単で困らない。

第一章は本当に懐かしい。
フルヴォイスだとやっぱり違う。
ifらしく主人公がヘタレていないのも良い。
本編があってこそのif。
本編でこれをやったら売れなかっただろうけどw
あの事故こそ君望。

ファンディスクだから何をやっても大抵OK。
ツッコミ入れながら楽しむのが正しい遊び方。

好きなキャラは無論水月
それ以外ありえない。
どのくらいありえないかというと、
たかはし智秋の芸暦ぐらいありえない。

全部のENDINGを見るとエクストラが発生。
これについてはノーコメント。
コメントのしようがありませんよ、ageさん。

■ 78点(本編プレイ済み前提の評価)

初見なら60点くらいかもしれないが、
ファンなら間違いなく楽しめる一作。